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北陸工業新聞社
2024/03/14

【福井】北陸新幹線開業と今後の展望/福井県コンクリート診断士会オープンセミナー開く

 福井県コンクリート診断士会(山川博樹会長)は8日、2023年度のオープンセミナーを開催し、北陸新幹線の敦賀開業と、これからの福井県を考えた。会場は、福井市宝永3丁目の県国際交流会館で。約80人が聴講。
 137回目の研修会で、福井県建設技術公社と共催している。
 講師は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の石川大輔北陸新幹線建設局技術管理部技術管理課長。北陸新幹線開業と、今後の展望をテーマに話した=写真。
 まず山川会長が開会挨拶。16日の北陸新幹線福井・敦賀開業を目前に控えるタイムリーな企画とし、防災・減災の実質を担う会員の重要な役割を改めて強調した。
 講演は、鉄道・運輸機構(JRTT)が鉄道技術者集団として、プロジェクトマネジメントを行い、約120線で、計約3700キロメートルを建設した実績を紹介。整備新幹線の財源スキームが国・地方の負担と、貸付料で成る構成も説明した。
 北陸新幹線(金沢・敦賀間)のASR対策は、金沢大学の鳥居先生を含む検討委員会で、現地試験施工による留意点の整理を行った。フライアッシュコンクリートの優先使用のルールを策定(最も安価な材料を選定。同価の場合、フライアッシュを優先)なども紹介。
 北陸新幹線の敦賀・新大阪間については、環境影響評価や、ルートおよび設計施工の検討を予定。事業推進の調査により、従来認可後に行った用地確保に向けた調査や、地下水影響確認、発生土処理の検討なども行う概要を説明した。

 講演の要点
■整備新幹線着工の基本的な条件
・安定的な財源見通しの確保
・収支採算性
・投資効果
・営業主体としてのJRな同意
・並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意
■加賀細坪橋りょう 3径間連続エクストラドーズド橋 新幹線で最長スパン155メートル 21年度プレストレストコンクリート工学会作品賞(土木部門)受賞
■九頭竜川橋りょう 新幹線で初めての鉄道・道路の一体橋りょう
■フルブレキャストラーメン高架橋(福井開発高架橋工区) 21年度土木学会技術賞受賞
■斜杭 小松木場潟高架橋、あわら指中高架橋工区 22年度土木学会技術賞(グループ)受賞
■トンネルにおける新技術
・FILM工法(覆工内面平滑工法)−全トンネル工区 23年度トンネル技術協会功績賞受賞

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