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建通新聞社四国
2024/03/15

【香川】高松環状道路 ルート帯3案を提示

 国土交通省四国地方整備局は、高松環状道路(高松市福岡町〜檀紙町)の三つのルート帯案を明らかにした。全線をバイパスで整備するA案、一部を高松自動車道を活用しつつバイパスで整備するB案、一部高松自動車道を活用しつつ中央通りを改良するC案を、計画段階評価を行う社会資本整備審議会道路分科会四国地方小委員会で示した。今後、ルート帯安について香川県や高松市、トラック協会や商工会議所、警察などへのヒアリングや住民へのアンケートを行って案を絞り、同小委員会に提示する予定だ。その後、必要に応じて都市計画や環境影響評価の手続きを行い、新規事業採択時評価を経て新規事業採択へと進める。
 A案は高松市福岡町からさぬき浜街道周辺や県道檀紙鶴市線周辺を通り、高松西インターチェンジ(IC)に至る延長約10`の自動車専用道路を建設するもので、建設費用は約2400億〜2700億円。
 B案の延長は約7`で、高松市福岡町からさぬき浜街道周辺を通り、峰山町付近をトンネルなどで通過し、一部高松自動車道を利用して高松西ICに至るルートで、建設費用は約2200億〜2500億円。
 一部で高松自動車道を活用しつつ中央通りを改良するC案は延長約6`で建設費用は約4600億〜4900億円。
 同小委員会で提示された3案の比較資料によると、渋滞緩和の効果や路線バスの定時性、救急搬送時の速達性向上の効果が最も高いのはA案とした。大気質と騒音などの影響については、A案、B案、C案の順番で小さい。A・B案は浜街道、C案は国道11号と、3案とも施工性の点で現況交通への影響があり、特にC案は現道への影響区間が最も長く、「事業期間は最も長い」とした。
 香川県の池田豊人知事は「三つのルート帯案が示され、高松環状道路の実現に向けて議論が進んだことは大変喜ばしい。高松環状道路は、広域的な連結強化や地域に関わる交通課題の解消、沿道環境等に配慮しながら、ルートや道路の構造の検討を進めていくことが非常に重要であると考えており、これから国にしっかりと意見を述べていきたい」とするコメントを出した。

提供:建通新聞社