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建通新聞社(神奈川)
2024/03/15

【神奈川】川崎市 8回目の線引き見直しへ素案

 川崎市は、「都市計画区域の整備、開発および保全の方針」などの素案を取りまとめ、2024年度から8回目の線引き見直しに向けた都市計画手続きを行う。都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分ける区域区分については、見直しの時点で該当する位置や区域を指定せず、市街地整備の実施が確実となった地区を市街化区域に編入する一般保留フレームを設定。対象としては横浜市高速鉄道3号線の延伸に伴い中間駅が整備される王禅寺地区、虹ケ丘地区を想定する。24年度末の都市計画決定を目指す。
 「都市計画区域の整備、開発および保全の方針」は1970年の策定から6〜7年ごとに改定してきた。現在は8回目の見直しの時期にあるため、同方針とそれに即する都市再開発の方針、住宅市街地の開発整備の方針、防災街区整備方針、区域区分を改める。
 同方針の目標年次は2035年。土地利用や都市施設、市街地再開発事業などに関する都市計画の方針を定める。見直しのポイントとしては▽横浜市高速鉄道3号線延伸に伴う新駅周辺の土地利用の誘導▽ウォーカブルなまちづくり▽ICTやAIの活用などによるウェルビーイングの実現に向けたまちづくり▽脱炭素社会への対応▽グリーンインフラの取り組み―などを位置付ける。
 都市再開発の方針では、計画的な再開発が求められる「1号市街地」に臨海部、津田山駅周辺、横浜市高速鉄道3号線沿線などを追加。1号市街地のうち特に再開発を促進すべき「2号市街地」には新たに鷺沼4丁目地区、虹ケ丘2丁目地区、新百合ケ丘駅周辺地区などを指定する。
 住宅市街地の開発整備の方針では、住宅市街地の整備や開発を進める重点地区に鷺沼駅前地区、虹ケ丘2丁目地区などを追加する。防災街区整備方針に定める「防災再開発促進地区」は、既存の地区から変更しない。
 市街化区域の面積は1万2728f。道路整備などで地形・地物の線形が変更された区域は事務的変更で追加または除外するが、変更前と比べて大きな増減はない。35年度時点で人口の増加が見込まれることから、市街地整備が明らかになった時点で区域に編入する保留フレームを活用。麻生区の王禅寺地区、虹ケ丘地区の編入を想定する。

提供:建通新聞社