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秋田建設工業新聞社
2024/03/22

【秋田】国営土地改良事業地区調査・能代二期地区/第2号導水路の耐震性能照査

 東北農政局西奥羽土地改良調査管理事務所は、国営土地改良事業地区調査を進めている能代二期地区に関し、第2号導水路耐震性能照査その他業務を6月17日に開札。同導水路の耐震対策のうち国道や秋田自動車道横断部、一般部(液状化懸念箇所2カ所)の設計を行う。過去に耐震性能照査を実施したJR奥羽本線横断部でも地震の際に液状化の恐れがあるため、設計を行う。業務には耐震性能照査に必要な地質調査や、第2号導水路全線の漏水調査も含まれている。

 能代二期地区(能代市、八峰町、三種町)の農業水利施設は国営能代開拓建設事業(昭和43年〜平成元年度)により造成されたが、施設の発錆や導水路トンネルのひび割れ、幹線導水路の鋼線露出など経年による老朽化が進行している。維持管理に多大な労力と費用を要しているほか、営農形態の変化等により農業用水の需要も変化している。事業では頭首工や用水路・導水路などを対象に調査を進め、改修や耐震対策の事業計画案を作成するため、今年度から「地区調査」に移行している。

 調査の対象施設は素波里ダム(素波里取水塔:シリンダー型温水取水塔)、素波里頭首工(L31m・H2.9m)、米代川北側幹線用水路(右岸幹線用水路L6,000m、塙川支線用水路・塙川1号支線用水路L2,900m、朴瀬支線用水路L3,200m、大豊沢支線用水路L1,800m、大豊沢常盤支線用水路L500m、常盤支線用水路L1,500m、第1号導水路L11,000m、中央用水管理所水管理システムほか)、米代川南側幹線用水路(浅内支線用水路L3,700m、左岸幹線用水路L1,600m、第2号導水路L11,000m)など。

 今年度は概略施設整備構想検討、同構想策定調査、概略経済効果補足算定、経済効果算定、環境配慮調査、概略営農構想検討、耐震性能照査、環境調査などを委託。

 今後は、用水計画策定に必要な塙川、竹生川、夏井沢川の現況河川流況調査業務を4月10日、米代川水管橋等耐震補強対策検討その他調査業務を4月24日、営農計画案の策定や受益面積調査、経済効果の算定等を行う営農計画策定その他業務を5月21日、事業計画策定に必要な動植物の補足調査や環境配慮対策を検討し、環境配慮計画案を作成する環境配慮計画策定業務を6月3日にそれぞれ開札する予定。

 このうち米代川水管橋等耐震補強対策検討その他調査業務では、第2号導水路のうち米代川を横断している延長550m、素波里頭首工、小友調圧水槽(H30m・D10m)の耐震補強対策工法を検討するほか、素波里頭首工の河床空洞調査を実施する。

 現時点での計画によると、地区調査は8年度頃までかけて行われ、9年度以降に全体実施設計に移行。事業化は早くても11年度以降となる見通し。



提供:秋田建設工業新聞社