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建通新聞社(神奈川)
2024/04/10

【神奈川】県 河川台帳など電子化へ 3D測量を実施

 神奈川県県土整備局は、県が管理する道路や河川、公園の台帳の電子化を実施する。道路台帳では、2026年度までをめどに延長約600`分の図面の電子化完了を目指す。河川台帳と公園台帳は、道路台帳に比べて電子化が遅れている。24年度は航空写真測量を実施し、河川台帳の電子化のベースとなる地形図の整備に着手。水面下を含めた河川の地形を計測するため、3次元グリーンレーザ測量を実施する。公園台帳の電子化に向けては、ドローンなどを用いた3次元点群測量による平面図の整備・作成を行う予定だ。
 県では、10年度から道路台帳の電子化に取り組んでいる。県が管理する道路の総延長約1000`のうち、4割に当たる約400`分の図面の電子化が完了。ウェブ上で公開している。
 河川台帳と公園台帳は図面の大半が紙ベースで保管されているため、利用者は土木事務所で閲覧や複写を行っているのが現状だ。今後は電子化とともにオープンデータ化も進める。24年度当初予算には、道路台帳は4億0899万円、河川台帳に5億0527万円、公園台帳には2億4100万円を整備費として計上した。
 台帳の電子化には3次元点群データを使用する。発災時などには、取得したデータを被災前後で比較することで被災状況を早期に把握できる。緊急対策工事の工法を検討する際の時間短縮などにつながり、災害対応の迅速化が見込まれる。また、台帳のオープンデータ化によって土木事務所の窓口業務の負担が軽減し、業務の効率化にも役立つと考えている。

【グリーンレーザ測量とは】
ドローンや航空機などに搭載した機器から特殊なレーザーを照射し、水中も測量することができる技術。陸部と水部を同時に計測できるため、人力や船による計測が難しい海岸や港湾、河川の測量に適している。


提供:建通新聞社