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建通新聞社四国
2024/04/16

【高知】田野町 田野駅屋再整備 基本計画案を公表

  田野町は、道の駅「田野駅屋」の敷地拡張や施設の増築なども視野に入れた再整備に向け、面積約7000平方bの親水公園整備などを盛り込んだ基本計画案をまとめた。ワークショップやサウンディング調査結果などから出された駐車場や売り場面積の不足、敷地周辺土地への浸水対策などの意見を踏まえ、土佐くろしお鉄道田野駅の北側への拡張整備を検討する。事業手法については、町が資金調達を負担し、設計・建設、運営を民間に委託するDBO方式とPFI法に基づき、事業者が施設を建設し、完成後に所有権を市に移管した上で事業期間終了まで施設の運営・維持管理を行うBTO方式などの検討を進める。
 基本計画案では、「集い・学び・楽しみながらあらゆる世代が活躍できる道の駅」をコンセプトに、駐車場やトイレ、情報発信施設など基本的な道の駅の機能に加え、地域や利用者のニーズに合った機能ごとの整備の方向性を示した。駐車場は、遊水エリアとなる第1駐車場と、大雨時にも使用可能な嵩上げ部に配置する第2駐車場、イベントスペースにも利用できる第3駐車場を整備する。
 道の駅施設と田野駅を一体的に利用するため歩行者空間としての駅前広場を計画。公園は広いスペースを確保し、車の通行のない敷地奥に配置、遊水地を兼ねるため、大雨時に貯留した雨水が最終的に流れ込む一段低くなった親水空間も公園内に整備する他、収益性がある施設として宿泊施設、バーベキュー場、ドッグランなどの用地も確保する。また、緊急時に市街地から高台への避難通路として機能する遊歩道の整備も計画する。
 建物のレイアウトについては、民間事業者のノウハウを生かし施設計画の自由度を確保するため、▽道の駅施設を拡幅敷地に配置し、子育て支援施設を分棟型とする案▽道の駅施設を国道側敷地に配置し、子育て支援施設を分棟型とする案▽道の駅施設を拡幅敷地に配置し、子育て支援施設と一体とする案―の3案を検討する。
 各施設の面積は、屋外面積が約1万3000平方b、屋内面積は約2100平方bを想定。屋外では、駐車台数100台の駐車場(面積約4000平方b)、屋外遊具やドッグランなど公園・緑地(面積約7000平方b)、駅前広場(面積約500平方b)など。屋内では、飲食施設(面積約190平方b)、カフェスペース・イートイン(面積約120平方b)、直販施設(面積約160平方b)、RVパークやキャンプ場などの宿泊施設(面積約300平方b)、キッズスペースなど子育て支援施設(面積約300平方b)、学習塾など地域コミュニティー施設(面積約120平方b)、防災倉庫(面積約100平方b)などを想定する。
 事業スケジュールは、DBO方式またはPFI(BTO)手法を採用した場合、2024年度に要求水準書の委託、用地測量、用地買収、造成工事の実施設計を進め、25年度に整備・管理運営事業者の公募・選定、下半期から造成工事に着手。26年度に建築設計、27年度に建築工事を実施し、28年度中の開駅を目指す。
 土木、建築工事、調査設計を含めた概算事業費は17億6000万円(用地取得費を除く)。
 現在、同案に対するパブリックコメントを募集しており、町民の意見を考慮し4月中の策定を目指す。

提供:建通新聞社