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建設経済新聞社
2024/04/18

【京都】全面改築の向日が丘支援学校 建築など第2四半期にJV発注

 京都府教育委員会は、現地で全面改築する府立向日が丘支援学校について、令和6年度から建設工事に着手、8年度まで約3ヵ年で工事を進め、9年度の供用開始(仮設校舎から新校舎に移転)を目指す。
 長岡京市井ノ内朝日寺の市街化調整区域にある向日が丘支援学校は、築約50年が経過し、施設全体の老朽化と近年の生徒数の増加傾向や特別支援教育の方針に伴う教室不足等により、校舎を改築する計画。長岡京市の共生型福祉施設構想と連携を図る。
 府教委は、仮設校舎となる旧済生会京都府病院施設について、令和4年6月に社会福祉法人恩賜財団済生会支部京都府済生会(長岡京市)と仮校舎賃貸借契約を締結。その後、同施設の改修工事について令和4年11月開札で建築工事は辻工務店(長岡京市)、電気設備工事はジェイ・イ・テー(京都市右京区)、機械設備工事はキンキ・プラミング(京都市右京区)に決め、進めた。仮設校舎改修の実施設計は丹生建築事務所(舞鶴市)が担当。
 令和5年度は、7月開札で向日が丘支援学校解体工事を田中健−南京都特定建設工事JVに決定した。工期は令和6年6月28日。解体設計は一級建築士事務所吉村建築事務所(京都市左京区)。
 令和6年度当初予算には、向日が丘支援学校校舎等整備費6億4654万5000円を確保するとともに、限度額75億3900万円の債務負担を設定した。
 令和6年度は、解体工事、埋蔵文化財調査を継続して進めた上で、建設工事に着手する。
 教育庁管理部管理課は、令和6年度工事発注見通しに5つの工事を盛り込んだ。
 向日が丘支援学校校舎改築工事(建築工事)の発注種別・等級は建築一式JVで、第2四半期(7〜9月)に入札する予定。
 電気設備工事の発注種別・等級は電気JV、機械設備工事の発注種別・等級は管JVで、それぞれ第2四半期に入札する予定。
 昇降機設備工事の発注種別・等級はその他Tで、第3四半期(10〜12月)に入札する予定。
 上記4工事の工期は24ヵ月。
 また向日が丘支援学校仮校舎教室改修工事を第2四半期に入札する予定。発注種別・等級は建築一式T・U。工期は3ヵ月。
 校舎改築工事の基本・実施設計は内藤建築事務所(京都市左京区)。なお令和6年1月に向日が丘支援学校改築工事修正設計業務について同社と随意契約した。
 新校舎はRC造2階建一部3階建、延1万3184・2u。フロア構成によると、1階の南東側に生徒入口、玄関ホールと配置。中央部分にランチルームを置き、ランチルームを中心に小学部、中学部、高等部を配置し、また中庭を囲むように教室やプレイルームを配置する。自立学習室、からだ学習室、ことば学習室や接客実習室、食品加工実習室、木金工実習室、窯業実習室、農園芸実習室や、「まなびモール」などを配置する。西側に体育館(アリーナ。バスケットコート・公式28m×15m他)を配置する。
 2階は、中央部分にICT環境のためのメディアセンターを配置。中庭を囲む教室の配置は1階の小学部、中学部、高等部と同じ。美術室、家庭科室、音楽室などの特別教室や職員室を配置する。
 3階は、屋外プール(4コース)と室内温水プールを配置。実社会での生活をシミュレーションできる生活実習室を集約して配置する。また中央部分の2階屋上となるスペースには10kwの太陽光発電システムを設置する。
 新校舎は低層の建物とし、屋根は勾配屋根とする。内装には木材を多く使用する。1階の「まなびモール」の廊下幅は約5mで通常より広くとる。3階の生活実習室は、車いすに対応した仕様とする。玄関、トイレ、浴室、LDK、和室を収容。LDKと和室の間の建具を改造すると一体的に利用にできるようにする。
 体育館は地域統合型スポーツの拠点となるよう、車いすバスケットが可能な面積を確保する。
 支援学校の配置計画によると、敷地西側にグラウンドを配置する。その東側に新校舎を配置。一つの建物が大きいため、中庭を3ヵ所配置し、採光や通風を確保する計画。