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北海道建設新聞社
2024/04/23

【北海道】中島公園エリア新MICE施設整備はホテルと分離し規模縮小

 札幌市は、中島公園エリアに整備予定の新たなMICE施設の規模を縮小する。資材高騰などの影響で、一体的な建設を目指していたホテルと切り離す。事業費や手法を見直した上で基本計画をまとめ、年度末までに事業の可否を判断する。
 新MICE施設は当初、中央区の中島公園に隣接する札幌パークホテルの再開発事業者による一体整備を想定。規模は延べ3万2400u、事業費341億円を見込んでいたが、コロナ禍で事業を延期し、2023年度末までを再検討期間に設定した。3月29日、ホテルを所有するグランビスタホテル&リゾート、サンケイビル(どちらも本社・東京)と検討継続に向けて新たに覚書を結んだ。
 市がグランビスタから土地の一部を買い取り、新ホテルと隣接して整備するといった手法を構想。PFIなどで民間資金を活用する見込みだ。ホテルとは相互連携を維持できるよう、地下駐車場やロビーの一体化を検討する。
 会議室の数は減らし、国際会議など大規模イベント時は周辺ホテルと連携して利用可能にする考えだ。
 市幹部は「市内での大規模会議や展示会のキャパシティーは明らかに低下している。MICEは札幌の将来に絶対必要だ」と強調する。ただ、建設費が高騰する中で規模を縮小してもコスト抑制が難しい場合、開発の断念もあり得る。
 中島公園エリアでは、仏アクサグループ企業がオフィスと高級ホテルで構成する複合ビルを25年秋にオープンさせる予定。規模はS造、14階、延べ5万1220uとしている。