東北地方整備局能代河川国道事務所は、直轄権限代行で推進する国道105号・大覚野峠地区防災事業(バイパス化L5,700m)に関し、国の6年度補正で起点側の道路詳細設計(一般構造物含む)を進める。対象は1号トンネル〜現道までの接続部と1号トンネル〜2号トンネルまでの接続部で、今月中に公告する。1号橋の橋長(計画L15m〔4年7月時〕)が短いことから、設計ではボックスカルバートによる施工も検討する。
事業は、災害に強いネットワーク確保を目的に、仙北市西木町上桧木内(起点)〜北秋田市阿仁比立内(終点)までの延長5,700mをバイパス化するもの。区間内にはトンネル4本(起点側から1号、2号、3号、4号)や橋梁4橋(起点側から1号、2号、3号、4号)を設ける。
構造物の設計は、これまで1号トンネルと4号トンネルを建設技術研究所、2号橋の詳細設計をパシフィックコンサルタンツに委託している。道路改良には今年度から着工。起点側で路体盛土やアスファルト舗装を進めている。
県南部と北部を結ぶ国道105号は、物流・観光における重要路線。大覚野峠地区は険しい地形により半径30mのヘアピンカーブがあるなど道路線形が悪いほか、地すべりや雪崩、落石等による通行止めが発生し、通行に支障をきたしている。
地形や複雑な地質構造により、整備には高度な技術が必要とされることから、国直轄事業による整備を県が国に要請し、3年度に直轄権限代行で事業化された。バイパス化により安全が確保されるため、関係各所からは早期完成が望まれている。
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秋田建設工業新聞社