滋賀県医療福祉部健康危機管理課はこのほど、PPP/PFI手法により整備する「滋賀県衛生科学センター整備事業」について、具体的な発注方式をDB方式(設計施工一括発注方式)で行うことを決定した。最先端の知見を取り入れたセンター整備を具現化するためには同方式の選択が適切と判断したもの。
今後については、タタキ台となる図面をもとに内容を磨き上げ、要求水準書案に反映していく。また、要求水準に加え、サウンディング型市場調査結果や直近の物価動向も反映し、本事業における建設費・建設関連経費等の概算事業費を算定していくことに加え、工事発注スケジュールや発注区分等を調整し、設計・施工者選定用の募集要項や仕様書等の発注図書を作成して、公募手続きに向けた準備を進める考えだ。
具体的なスケジュールは、25年度(令和7年度)内に事業者選定及び設計の実施、26年度(令和8年度)から約2ヵ年程度をかけて建築工事、供用開始まで進めていく。
なお、整備設計・施工者選定等支援業務は、2938万1000円で日建設計コンストラクション・マネジメント(東京都文京区)に委託済みで、9月末頃までに取りまとめる。
同センターの移転地は、びわこ文化公園都市の属する草津市笠山にある旧歯科技工専門学校敷地に選定済み。
現段階の配置計画は、学校敷地3380平方b内に、5階建、延約3800平方bの施設を新棟と付属棟に分けて配置する。その他南側に駐車場を、東側には廃液処理装置スペースを確保し、新棟へのアプローチは北側からとし、敷地の有効活用を図る。各階のゾーニングは、1階は事務や重量の重い機器を設置する放射能測定エリアに、2階は1階との連携が必要な理科学係を、3・4階に微生物係を配置予定。5階は動物舎を設ける考えだ。
現在のところ事業費は、25億9000万円程度を予定。項目別に見ると、基本計画・調査等委託費に6000万円程度、建設設計・監理費に約2億円、建設工事費に23億3000万円程度(既存センター解体工事費2億円程度を含む)を見込んでいる(研究実験機器や移設に係る経費は別途)。
提供:滋賀産業新聞