高知市は投資的経費に148億3758万円を充てる2025年度当初予算案をまとめた。投資的経費は住宅耐震化推進事業や防災行政無線整備事業の増などにより前年度比11・0%増となった。一般会計の総額は同5・1%増の1640億円で人件費や扶助費、安心・安全のまちづくりを推進するための投資的経費の増などにより過去最大規模となった。予算編成について桑名龍吾市長は「喫緊の課題である南海トラフ地震対策や人口減少対策を推進し、公共施設を適切に維持するための経費などを積極的に確保した」と説明した。
主な新規事業では鏡小浜地区こどもの広場整備事業に1600万円を充て、児童が安心して遊べる広場を整備する。建築と設備設計を実施する春野公民館・筆山文化会館合築事業に5500万円を盛り込む。大規模災害時に避難所の屋外トイレ周辺を照らすLED照明機器を指定避難所に配置する避難所生活環境整備事業に1400万円、福祉避難所となっている特別支援学校の屋内運動場に空調を整備する空調設備整備事業に3500万円、公園施設LED化推進事業に1億7000万円、長期未着手路線の街路整備の方針を検討する都市計画道路再編成事業に1200万円、老朽化した式場棟を改修する斎場式場棟整備事業に2億2000万円を計上した。
継続事業では、旭駅周辺地区住宅市街地総合整備事業に3億7560万円、中須賀土地区画整理事業に18億8940万円、六泉寺町市営住宅など再編事業に7500万円、公共施設LED化推進事業に3億5300万円、街路整備事業として愛宕町北久保線に2億5900万円、曙町西横町線に1億7610万円、鴨部北城山線に2億6930万円、橋梁震災対策事業に3億4000万円を充てる。
市民からの要望がある生活密着型の予算は前年度から1000万円増となる10億7000万円を計上。狭隘(きょうあい)道路整備等促進事業に1億4000万円、市単道路改良に4億1000万円、市単道路舗装に2億5000万円、市単河川水路浚渫事業に1億2000万円、市単河川水路整備事業に1億円を盛り込んだ。また公共施設修繕予算は前年度から3億6391万円増となる9億5693万円を盛り込み、緊急性の高い施設を対象に小中学校や保育施設の改修に充てる。
水道事業会計には3・2%増の113億5530万円、下水道事業会計には8・8%増の236億3370万円を計上。災害対策事業として水道管路耐震化に9億3500万円などを投入する。
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建通新聞社