2025年日本国際博覧会協会は3月7日、メディアアーティストの落合陽一氏がテーマ事業プロデューサーを務めるシグネチャーパビリオン「null²(ヌルヌル)」の内部を公開した。「鏡」をモチーフとしたパビリオンでは、来館者が自身のAIとの対話などを体験することができる。
パビリオンの外観も「鏡」をモチーフとしている。今回のために開発した特殊なミラー外装膜が特徴で、外装膜が風やロボットアームなどでヌルヌルと動くことで、周囲の風景や人物をゆがめ、動的な風景を生みだすという。
規模は鉄骨造2階建て延べ655平方b。基本設計をNOIZ(東京都渋谷区)、実施設計と施工をフジタ・大和リース特定JVが担当。ミラー外装膜の開発には太陽工業(大阪市淀川区)が参画した。
■四方を囲った鏡にデジタルネイチャーの風景を投影
パビリオン内は四方を鏡で囲まれており、生成AIを用いて物語と観客の動きに反応したデジタルネイチャー(計算機自然)の風景を投影する。また、来館者は事前にスマートフォンのアプリから自身の情報を入力。データを基に作られた自身の「分身」と対話することができる。
落合氏は「『自分の情報を全て持つAIが自分と同じように喋りだした時、自分自身とどう違うのか』を体験を通じて考えてほしい」と話す。
※写真は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社