横浜市は、PFI事業による整備を検討している「豊岡町複合施設再編整備事業」について、事業の実施方針と要求水準書案、モニタリング基本計画案を公表した。6月に民間事業者との対話を実施した上で、9月下旬に総合評価落札方式の一般競争入札を公告する予定。WTO政府調達協定の対象となる見込み。2026年8月に落札者を決めるスケジュールを想定している。
豊岡小学校(鶴見区豊岡町27ノ1)の建て替えを契機に、同校の敷地を使い、近くにある公共施設を複合化して「豊岡町複合施設」を整備する事業。
2段階に分けて実施する計画で、まずはPFI事業のBTO方式で複合棟と体育館、グラウンドの整備・運営を民間事業者に任せる。各施設の完成後、敷地の一部に民設民営でプールなどを整備する事業者を別途選ぶ。
今回はPFIを導入する施設を対象に実施方針などを示した。
それによると、現在の小学校グラウンドの敷地を活用して7〜8階建て程度の複合棟と、平屋〜2階建て程度の体育館棟を建てる。
複合棟には、小学校エリアとして小学校(延べ床面積約7350平方b)と放課後キッズクラブ(約130平方b)、日本語教室(約130平方b)を備え、保育所エリアに保育所(約900平方b)と園庭(約380平方b)、市民利用エリアに図書館(約5000平方b)、区民活動センター(約270平方b)、子育て支援拠点(約270平方b)などの機能が入る。
26年12月〜30年3月31日に設計・建設工事を進め、市民利用エリアと保育所エリアを30年5月1日に、小学校エリアを同年9月に供用開始する予定。
体育館棟は28年5月までに設計を終え、30年9月1日〜32年8月31日に既存小学校の解体工事と体育館棟の新築工事などを実施。32年9月に供用開始した後、既存体育館を解体する。
維持管理・運営を含めた事業期間は47年3月31日まで。
入札には、設計業務と建設業務、工事監理業務、維持管理業務、運営業務を担当する複数の企業で構成するグループからの応募を受け付ける。
設計企業は1級建築士事務所登録が必須。建設企業は建築工事業と電気工事業、管工事業それぞれの特定建設業許可を受けている事業者を含むことを条件とする。
提供:建通新聞社