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北海道建設新聞社
2025/03/12

【北海道】別保尾幌、白老西の25年度新規事業は妥当/社整審分科会道地方小委

 国土交通省が設置する社会資本整備審議会道路分科会道地方小委員会(委員長・岸邦宏北大大学院教授)は10日、第38回会合を札幌第1合同庁舎で開き、北海道開発局が事業主体となる国道44号(道横断自動車道)別保尾幌道路と国道36号白老西拡幅の2路線について2025年度新規事業化を妥当だと判断した。近く開かれる本省の事業評価部会に結果報告する。
 審議の結果、新規事業採択時評価の対象2路線の25年度新規事業化を妥当だとした。
 44号(道横断道)別保尾幌道路は釧路別保ICから根室方面に進み、JR尾幌駅周辺に至る(仮称・尾幌ICを設置)、延長21・2qの自動車専用道路。事業区間としては釧路町別保原野−厚岸町尾幌。区間中、仮称・釧路上別保ICを置く。
 高次救急医療施設、物流拠点、空港、港湾などへのアクセス向上により、産業・観光振興を支援。現在予見されている大規模地震に備え、住民の避難、復旧活動を支える路線として重要視される。
 同区間の概算事業費は1250億円。区間内の構造物は橋梁13基を計画していて、釧路別保IC−仮称・釧路上別保IC間に西側から橋長550m、110m、30mを施工。仮称・釧路上別保IC−仮称・尾幌IC間には橋長170m、40m、220m、80m、60m、90m、260m、40m、40m、80mの橋梁を整備する。
 道路幅員は車道両側7m、路肩両側5m、中央分離帯1・5mの計13・5m。橋長50m以上の橋梁部は路肩を両側3・5mに狭め、計12mの幅員とする。設計速度は80q毎時。
 一方、36号白老西拡幅は白老町萩野−同町竹浦の8・3q区間を4車線に拡幅する事業。概算事業費は165億円を見込み、観光時期に発生している交通渋滞緩和、救急医療施設への搬送経路確保などを目指す。
 区間内の構造物は橋梁4基。萩野側から橋長40m(フシコベツ川に架設)、20m(工場排水回避のため架設)、110m(敷生川に架設)、20m(メップ川に架設)の並びで計画している。
 道路幅員は土工部、橋梁部どちらも車道部両側14m、中央分離帯2・25m、路肩両側3・5m、歩道両側4mの計23・75m。設計速度は60q毎時とする。
 道小委員会では、各事業が観光、防災、救急医療などに寄与するものと評価。また、道内国道の拡幅が必要な箇所はいまだ多くあり、高規格道路の整備と併せ、拡幅事業の計画的な進行の重要性を確認した。
 これで2事業の新規事業採択時評価は次の段階へと移行。本省の事業評価部会での審議を経て、25年度新規事業化が目前となる。