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建通新聞社(神奈川)
2025/03/12

【神奈川】川崎市 東扇島堀込部貸付などで活用検討

 川崎市は、2027年度の完了を目指して埋め立てを進めている東扇島堀込部について、貸し付けによる土地利用を検討する。冷凍・冷蔵倉庫や物流施設などが集積する地区全体の活性化につなげるため、飲食店や港湾物流に関連する倉庫、トラック待機施設などの民間施設の導入を想定。早ければ27年度にも公募を開始する見通しで、25年度から26年度にかけて区画割りを検討、サウンディング調査や都市計画手続きを進める。
 東扇島の中央部にある堀込部約13fは、JR東海が計画するリニア中央新幹線の残土を用いて埋め立てている。今回、貸し付けを検討するのは堀込部の北側とその周辺の土地で、面積は計12・7fとなる。
 東扇島は冷凍・冷蔵倉庫や港湾物流施設など多くの企業が集積。堀込部西側のコンテナターミナルは、延長431bにわたって船が停泊できるバースが整備されている。
 川崎港港湾計画に示した基本方針「誰もが働きたい・訪れたい港」につながる土地利用を目指す。臨港道路を整備してBRTなどの交通拠点やトラック待機所などを設けるとともに、川崎港の従業員や市民からの要望が多かった飲食店などの店舗を充実させる。冷凍・冷蔵倉庫の建て替え、蔵置場所の不足に対応する倉庫やモータープールなどの設置も想定する。
 堀込部は臨港地区などの都市計画決定が必要となるため、25年度から26年度にかけて手続きを行う。公募条件や区画割りを検討するとともに、サウンディング調査も実施する。
 土地利用に当たっては、埋め立て地であることから地下に護岸などの構造物が残ること、埋め立て後の地盤沈下などが懸念される。また、今後の事業進捗によっては土地利用の開始時期が遅れる可能性もある。
 PPPプラットフォーム意見交換会を開催し、3月28日と31日に民間事業者との個別対話を行う。個別対話では導入を想定する民間施設の機能や土地利用のイメージ、建築物の規模、貸し付け期間や賃借料、臨港道路を事業者が一体的に整備する可能性などについて提案を求める。

提供:建通新聞社