幸手市は2025年度当初予算と3月補正予算案で、学校再編に伴う校舎や体育館の改修工事費を編成する。現段階で工事計画があるのは上高野小学校の校舎・体育館、東中の校舎・体育館。まず当初予算案で上高野小校舎の改修費、3月補正予算案では2校体育館の改修費を編成した。東中校舎は増築と既存校舎改修を予定しており、25年度の設計着手を目指す。
市は最適な学校規模を確保できるよう、一部の学校を統合・再編する計画を立てている。上高野小とさかえ小は統合を予定。さらに東中学校区内にある4校(権現堂川・吉田・八代小、東中)を統合した義務教育学校を開校する方針となる。
上高野小・さかえ小の統合校は現在の上高野小を活用する方針。そのために現校舎と体育館の改修を行う。校舎・体育館を合わせた現況の総延べ床面積は約5077u。設計段階では、校舎は老朽化した設備に絞って改修。体育館では屋根・床・外壁改修、空調設置などを行う計画だった。
設計は、校舎改修・体育館改修ともに丸田一級建築士設計事務所(久喜市、電話0480−52−1060)が担当。
25年度当初予算案では校舎改修工事費1億円・監理委託費700万円を計上。さらに3月補正予算案で体育館改修工事費1億4884万2000円・監理費744万3000円を編成している。
東中学校区内の4校を統合する義務教育学校については、現在の東中を活用する計画。今後は校舎の増築・整備を行うほか、体育館を大規模改修する予定となる。
校舎の工事に先行する形で、3月補正予算案で体育館大規模改修費2億9997万円・監理費1499万9000円を盛り込んだ。おおむね上高野小体育館と同様の施工内容を想定する。設計はフケタ設計さいたま事務所(さいたま市、電話048−729−8506)が手掛けている。
今後は校舎部分の整備にも別途で着手する見通しだ。整備基本計画案によれば既存校舎は必要最小限の改修に留め、義務教育学校として校舎内の機能を再編する方針。
同時に保健室や1・2年生用教室、多目的室、低学年用図書コーナーを備える増築棟を整備する計画となる。国庫補助金や地方債の活用などを踏まえながら増築案を詰めるが、基本計画案段階では約522u分の増築が必要とみている。
東中の校舎改修・増築に関しては、設計と施工を分離する従来方式だけでなく、PFIやDB・DBOなどの民間活力導入も視野に入れる。最適な手法を決定した上で25年度早期に設計へ着手、26年度に増築・改修を実施して27年度に開校する流れを目指す。
提供:埼玉建設新聞