栗東市は、計画している環境センター施設更新事業の整備スケジュールを明らかにした。
新年度に長寿命化総合計画(延命化計画)を策定し、令和8年度に事業者を選定、令和9年度から12年度までの4年間程度をかけて基幹的設備改良工事を実施していく模様。
同工事完了後は、建物自体の耐用年数を考慮し概ね15年間程度センターを稼働させる考え。施設の稼働期間の延長等に伴う地元及び周辺自治会との現行の契約・確約内容の見直しや、地域要望のとりまとめについては、事業者選定までを目標に調整を行っていく見通し。市は、協議調整にあたり、各自治会の実情にも配慮しながら丁寧に取り組んでいく方針だ。
栗東市環境センターは、栗東市六地蔵31他の敷地3万7697・56平方b内に、1日あたりの処理能力76d(38d/24時間×2炉)の全連続燃焼式ストーカ炉によるごみ焼却施設や、回転式表面溶融炉(10d×24時間)(燃料式溶融方式)による灰溶融施設、処理能力32d/5時間のリサイクルプラザ(粗大ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、プラスチックごみ、食品残渣)・管理棟(事務室、再生工房室、研修室、多目的室、展示ホール)・ストックヤード棟(紙類、古布、紙パック、びん類、草木類等)―などで構成。可燃ごみ、粗大ごみ、不燃ごみ、資源ごみなど多種多様なごみを、安全かつ衛生的に処理できる施設を保有している。
去る2月に改訂された「栗東市ごみ処理施設整備基本計画」を見ると、処理方式は、現環境センターが所在する場所において施設更新整備をおこなうことを条件に、エネルギー回収型廃棄物処理施設のシステム評価において選定された、ストーカ方式・ハイブリッド方式の2方式と、継続して情報収集を行うこととした好気性発酵乾燥方式を加えた3方式で改めて評価の見直しを行った結果、安全・安定的な処理を行う施設や、災害に強い施設・経済性に優れた施設としての優位性が高く、総合的にも最も評価が高いストーカ方式を選定した。
既存施設の利活用に対しては、施設更新整備にあたり検討を行うこととし、「新設更新する場合」と「基幹的設備改良工事により延命化する場合」について、廃棄物LCCによる定量的評価に加え、定量化できない事項についての定性的評価も併せて行い、総合的に比較検討を実施したとし、結果、施設デザインの自由度がなく、工事期間中におけるごみ処理の外部委託費用が発生するデメリットはあるものの、敷地条件の制約を受けることがなく、用地造成・地質調査・生活環境影響調査等に要する費用や時間が発生せず、機能的にも遜色がなく経済性を考慮する場合にも優位性の高い、「基幹的設備改良工事により延命化する場合」の方が効果的であるという評価を記述した。
提供:滋賀産業新聞