高知県農業振興部は、西部家畜保健衛生所と須崎農業振興センター高南農業改良普及所の建て替えに向けて、2025年度に工事着手する。25年度当初予算案に施設整備と焼却炉の解体も含めた工事費2億6548万円を計上。整備工事に対して25〜26年度の債務負担行為として4億5452万円を設定する。定例議会で承認されれば、上半期にも発注する。
中央家畜保健衛生所田野支所または西部家畜保健衛生所幡多支所の建て替えに向けた設計についても25年度に委託する。現在、どちらの設計を先行して実施するのかを検討中。当初予算案に設計など委託料1975万円を計上している。
県内にある家畜衛生保健所は5施設あり、そのうち4施設で現地または移転しての建て替えを計画している。老朽化による施設の耐震不足、獣医師などの女性職員が増加していることを受け、耐震性を高めるとともに女性専用の休憩室などを整備し環境を改善する。
25年度は、同じ敷地内にある西部家畜保健衛生所と須崎農業振興センター高南農業改良普及所の現地建て替えを実施する。
西部家畜保健衛生所の規模はブロック造平屋224平方b。その他、別棟でブロック造平屋の解剖室、鉄骨造の車庫がある。須崎農業振興センター高南農業改良普及所はブロック造平屋354平方b。別棟で鉄骨造の車庫兼倉庫33平方b、倉庫40平方bがある。
新たな施設は合同庁舎となる。計画規模は木造2階建て延べ約800平方b。事務室や男女トイレ、会議室、検査室などの配置を想定。別棟で倉庫室や解剖室などを設ける。ZEB化し環境に配慮した施設を目指す。所在地は、四万十町榊山町2ノ12。設計はハウジング総合コンサルタント(高知市)が担当。
26年度以降に計画する西部家畜保健衛生所幡多支所は現地建て替えで、建設中は一時仮庁舎に移転する。中央家畜保健衛生所田野支所は、津波浸水区域であるため移転して新施設を整備する。現在移転先の用地交渉を進めている。
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建通新聞社