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西日本建設新聞社
2025/03/21

【熊本】水俣高で「建設DX推進プロジェクト」始動

 熊本県立水俣高校(木泰典校長)と、地元の建設企業で組織する県建設業協会芦北支部(佐藤一夫支部長)、総合建設業でドローンスクールを運営するKAWATSU(大津町、河津瑠美社長)が協力し、新時代の建設人材の育成に向けた「産学官連携による建設DX推進プロジェクト」をスタートする。11日に芦北総合庁舎で連携協定の締結式があり、県芦北地域振興局の門ア博幸局長の立ち合いのもと3者が協定書に署名した。
 プロジェクトは、産学官が連携し、最先端のDX技術と教育を融合することで、地域の未来を切り拓く取り組み。地域建設業の活性化に貢献するとともに、将来の建設業を担う人材の育成を目指している。
 同校は、2025年度の学科改編で「電気建築システム科」の建築コースが「建築科」に変わり、新たに建設DXの授業が始まる。準備段階として24年度に、ドローン測量や3次元設計実習、現場見学などを試行。今回の協定締結で、更に発展したカリキュラムを展開していく考え。
 締結式には、高校、企業、行政の関係者と、水俣高建築コースの2年生8人が出席した。木校長は「時代の変化に応じた人材の育成は急務で、学校の中だけで教育を終わらせるのは不可能。人材をどう育成していくかを、地域や企業と一緒に考えていかなければいけない」と挨拶。連携については「全国のモデルとなるような授業をこれから進める」と意気込んだ。
 芦北支部の佐藤支部長(佐藤産業)は、高校生に向けて「皆さんが入りたいと思うような企業・団体をつくり、持続可能なフィールドを用意する。学校で学んだあとは、この地域で頑張ってもらいたい」と呼び掛けた。
 今後、3者が連携・協力して、ドローン測量や3D設計などの実践的スキル習得や、DX活用現場の見学会などを実施していく予定。高校では、3年間で地域企業が求める人材育成カリキュラムを完成させたい考えだ。
 新3年生になる小川煌心さんは「最先端の技術に触れる機会をいただき、建設業への期待が大きく膨らんだ」、木本朝希さんは「この機会を最大限に生かし、建設現場の最前線で活躍できる人材を目指したい」と目を輝かせていた。

提供:西日本建設新聞社
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