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建通新聞社四国
2025/04/01

【徳島】徳島県企業局 日野谷発電所を大規模改修

 徳島県は、1955年から運転を開始し公営施設で全国最大の出力を有する日野谷発電所で、発電力増強を伴う大規模改修を行う。現在、これに向けて概略設計の一般競争入札を公告しており、4月8日に開札する。最新技術の導入を目指して2026年度にかけて大規模改修の基本方針を求める。履行期間は一部債務負担を含め26年7月20日を予定している。
 クリーンエネルギーを安定供給できる発電所として改修する。水車発電機3台を1台ずつ改修し、改修中に2台の運用を続ける予定。概略設計の検討対象は水車、発電機、基礎取り壊しの影響、基礎、発電設備レイアウト、施工時の止水方法、工程と施工計画、電力の系統連系など。今回、現地調査とコンクリート調査を行い、詳細設計の特記仕様書を作成する。
 現地調査では水車発電機の現状を把握する。水車発電機と補機改修では水車ケーシング更新と制圧機省略など、効率および出力、費用、工期などを考慮した検討を行う。経済性、信頼性、施工性、保守性、ランニングコストを比較検討して最適案を求める。
 水車ケーシング(吸い出し管接続部を含む)の更新時には、他の発電機を運用しながら基礎を取り壊す方法を検討する。新技術は電動化、ハイブリッド化、軸受け水潤滑化などや、直流電源装置容量などを考えている。
 現発電所の発電機は1〜3号発電機と真下に1〜3号水車がある。ダム水路式で最大出力6万2000`h。三相交流発電機3台と立軸車輪単流渦巻フランシス水車3台がある。他に主変圧器と、起重機は発電所内用と放水路用がある。長安口ダムから導水路径4・7〜4b×延長5186bと、常時有効落差113・68b、水圧鉄管1〜3号管径2・8〜2・25b×延長約150bで水を供給して発電している。
 発電後の水を排出する放水路は開渠で幅16b、高さ2・85b、延長50b。なお発電機への水を調整する制水門は高さ約2・33b、純経間約2・72bが2門ある。所在地は那賀町日浦。

提供:建通新聞社