大津市は、皇子山総合運動公園での建て替えを検討している市役所庁舎(御陵町)について、その概要を明らかにした。新庁舎の建物規模は、6階建で、延床面積2万5000〜2万7000平方bを想定。総事業費は242〜287億円を見込んでいる。1階部分は大部分を駐車場(約3000平方b)にし、会議室、市民交流スペース、コンビニエンスストアやカフェ等の店舗を設置する。
工事着手は、29〜30年度を予定し、32〜33年度の利用開始を目指す。
今後のスケジュールは、今月にも基本計画案を取りまとめ、5月中旬にパブリックコメントによる意見募集を行う。6月下旬には基本計画を策定する考え。
庁舎整備基本計画の構成は、▽基本計画方針の整理(庁舎整備、庁舎周辺整備、代替公園整備、現庁舎、跡地等に関する基本的な考え方)、▽新庁舎の導入機能・性能の検討、▽新庁舎の規模の検討、▽施設計画の検討(配置計画、建築計画、構造計画、設備計画、外構計画)。そのほかに、事業計画については、▽概算事業費及び財源の検討(庁舎整備等にかかるイニシャルコスト、ランニングコスト、財源計画の検討)、▽事業スケジュールの検討(基本計画を策定後、発注を予定している基本・実施設計から工事、供用開始までの事業スケジュールの作成、▽事業手法の比較検討(事業手法・分離発注方式、デザインビルド方式、PFI方式等について比較・検討)、▽設計者等選定方式の比較検討(設計者等選定にあたり、プロポーザル方式やコンペティション方式、競争入札方式、その他方式についての比較・検討)―。
同市では、建て替えが検討されている市役所庁舎(御陵町)の移転先として皇子山総合運動公園の多目的広場を前提に、基本計画策定に取り掛かっており、現在は、都市計画変更、公園機能の代替措置として同等規模及び機能の確保、既存の公園との一体性の調査・検証し、公園と一体となった庁舎整備によるまちづくりについて検討。また、明日都浜大津の活用についても視野に入れ、新館については、企業局を中心とした活用の検討と併せて、同局が活用する以外の床の活用についても検討を進めている。
現在の同市庁舎は、本館がSRC造5階建地下1階、延1万5160平方bで、1967年完成。別館はSRC造3階建地下1階、延6251平方bで、1971年完成。新館については、SRC造7階建地下1階、延1万0948平方bで、1989年完成。第2別館はRC造2階建地下1階、延1273平方bの1993年完成。
なお、当初予算に庁舎整備検討事業費6767万円を計上し、内訳は、▼皇子山総合運動公園調査測量業務1800万円、▼同運動公園国体広場及びテニスコート解体設計業務470万円、▼代替公園および同運動公園のあり方検討業務委託料260万円―など。
提供:滋賀産業新聞