神奈川県内広域水道企業団は、相模原浄水場と西長沢浄水場の排水処理施設の増強、更新について設計と施工、運転維持管理を一括したDBO方式で発注する。相模原浄水場は10月上旬に入札を公告する予定で、2026年9月から37年3月にかけて設計と工事を行う。西長沢浄水場は26年9月上旬に入札を公告、27年8月から38年3月にかけて設計と工事を行う。運転維持管理も含む事業期間はいずれも25年間とする。
相模原浄水場(相模原市南区下溝3101)の排水処理施設は05年度に完成。既設の脱水機は2系列のため稼働率が高く、リスク管理の観点から3系列目の増設が必要とされる。これに伴い、今回の事業では新たな排水処理棟を建設して脱水機を設ける。併せて、老朽化した既設の排水処理棟の脱水機も更新する。将来的な計画処理能力は1日当たり60万4000立方bを想定する。
総合評価方式の一般競争入札を10月に公告する予定で、26年6月中旬に落札者を決める。設計・工事期間は26年9月から37年3月まで。既設の排水処理施設を稼働しながら隣接用地に新たな排水処理棟を建設し、脱水機設備や電気、監視制御設備などを設ける。新たな排水処理施設に切り替えた後、既設の排水処理棟の脱水機や設備を更新する。また、排水池や排泥池、濃縮槽などの設備の更新も事業に含む。
西長沢浄水場(川崎市宮前区潮見台4ノ1)の排水処理施設の脱水機設備は、稼働開始から24年が経過。老朽化が進んでいるため、既設の排水処理施設を稼働しながら脱水機設備を更新する。計画処理能力は1日当たり93万7700立方b。
総合評価方式の一般競争入札を26年9月に公告する予定で、27年5月中旬に落札者を決める。設計・工事期間は27年8月から38年3月までを想定。既設の排水処理棟の屋根防水など一部を改修し、脱水機設備や電気、監視制御設備などを更新する。相模原浄水場と同様に、排水池や排泥池、濃縮槽などの設備も更新する。
運転維持管理期間はいずれも25年間。新たな施設が完成するまでは全ての既設施設の運転維持管理業務を行い、その後は新設した施設と継続して利用する施設に業務の対象を移行する。
入札参加者は設計、工事、運転維持管理を担う企業で構成するグループとする。落札したグループは基本契約を結んだ後に建設JVと運転維持管理JVをそれぞれ結成する。一部を協力企業に発注する場合は、可能な限り県内に本社または本店がある企業の活用を求める。
提供:建通新聞