鹿児島建設新聞
2025/04/08
【鹿児島】県、地域振興局・支庁庁舎の再整備 /大島 来年度に設計委託
県は、老朽化が進む地域振興局・支庁庁舎の再整備について方向性を示した。基本設計に着手した南薩地域振興局に続き、建設年度の古い大島支庁は2025年度から検討を開始。その後、26年度に設計を委託、28年度から工事に入り、30年度の完成を図る。北薩地域振興局は27年度から取り組みを始める。
現在の大島支庁庁舎(奄美市)は1962年度に竣工。敷地面積は5578u、建物面積は7829u、職員数は266人。
再整備の考え方は、奄美群島内の各島の人口、各島間の航空路等の状況を考慮すると、奄美大島に設置することを前提に、総合事務所(本庁舎)の位置、分庁舎の取り扱い、駐在機関等の在り方について、地元市町村等と協議しながら進める。
想定スケジュールは、南薩地域振興局再整備を踏まえ、まず、県の考え方を説明。その後、意見聴取、候補地募集などを行い、26年8月ごろまでに方針を取りまとめる。
北薩地域振興局庁舎(薩摩川内市)は1963年度に竣工、敷地面積は5653u、建物面積は5291u、職員数は235人。2027年度から検討を始め、28年度に設計、30年度から工事に入り、完成は32年度。
また、姶良・伊佐地域振興局庁舎は(姶良市)は1964年度に竣工、敷地面積は1万1577u、建物面積は5210u、職員数は231人。2032年度から取り組みを開始することにしているが、今後の再整備の進捗等を踏まえ、改めて時期を精査する。
先行する南薩地域振興局庁舎再整備は、南九州市知覧町の県立保健看護学校跡地に建設。基本設計は東条設計、設備がSPEC・タナカ設計JVに委託済みで、委託期限は6月30日まで。25年度は実施設計や地質調査等を進めるほか、既存建物の解体実施設計も行う。
建物規模は、庁舎棟RC造3階建約6700u、付属棟S造平屋建て約1600u(資材倉庫、水防倉庫外)。工程は、24、25年度で基本・実施設計、26、27年度で建設(26年度は既存施設を解体)、供用開始は28年度の初めごろを予定。
なお、劣化状況調査により建て替えの優先度が低いとされた、大隅地域振興局(1970年度竣工)と熊毛支庁(67年度竣工)等は、今後の再整備の状況等を踏まえて対応を検討する。