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建通新聞社(神奈川)
2025/04/08

【神奈川】県 完全週休2日の導入促進へ

 神奈川県県土整備局は、国が4月1日から完全週休2日を確保する工事に関する労務費などの補正係数を新設したことを踏まえ、従来の週休2日制確保モデル工事の補正について見直しを検討する。現時点では国の2024年度までの運用に従って「月単位」または「通期」で週休2日を確保する場合の補正係数を定めている。緊急性を要する工事を除くほぼ全ての工事で週休2日を達成しており、本年度からは土日を休日とする完全週休2日の取得を促す。
 国の直轄土木工事では「現場閉所」と「交替制」の週休2日のそれぞれで労務費などの補正係数を設定。月単位または通期で週休2日を確保する場合の補正係数を設定していたが、本年度は新たに完全週休2日に対する補正係数を設ける。
 
 例えば、現場閉所で完全週休2日を確保する工事では労務費と共通仮設費に1・02、現場管理費に1・03、月単位の週休2日を導入する工事では労務費と現場管理費に1・02、共通仮設費に1・01を乗じる。
 営繕工事も同様に、完全週休2日の補正係数を設定。現場閉所または発注工事単位で休日を確保することを原則とし、完全週休2日を導入する工事では労務費に1・02、現場管理費に1・01、月単位の週休2日を導入する工事では労務費に1・02を乗じる。土木・営繕工事ともに通期の週休2日に対する補正は廃止する。
 県土整備局の週休2日制モデル工事は、土木工事と建築・電気・機械設備工事でそれぞれ要領を定めている。現場閉所を基本とするが、土木工事では明らかに現場閉所が難しい工事で交替制を選択できる。これまでは国と同様の補正係数を設定してきたが、4月時点で完全週休2日の工事に対する係数は定めていない。県の担当者は「国の動向を踏まえて見直しを検討する」としている。

〜工事成績評定は完全週休2日のみ反映〜

 県土整備局では24年4月から原則全ての工事で週休2日を義務付けており、緊急性を要する工事を除くほぼ全てで週休2日を達成した。このため、4月1日以降に公告する工事では総合評価方式への評価項目を廃止。工事成績評定については完全週休2日のみ加点することとし、交替制、通期または月単位で週休2日を達成した工事に対する加点は取り止める。
 現場閉所、交替制ともに週休2日制が達成できなかった場合でも減点しない。ただ、発注者指定型のモデル工事で受注者側の週休2日に向けた取り組みが明らかに不足していた場合は、24年度までと同様に1点減点する。
 完全週休2日を達成した工事の割合は明らかにしていない。

提供:建通新聞社