日本工業経済新聞社(群馬)
2025/04/08
【群馬】高区送水場の施設改修工事
沼田市は下久屋地内の高区送水場の施設改修工事で、送水ポンプ更新工事と電気設備工事、送水管補強工事をそれぞれ早ければ5月に一般競争入札で公告する。現時点では、同時期に3件発注する方向で検討している。当初予算でポンプ更新工事に1億6500万円、電気設備工事に5720万円、送水管補強工事に4400万円を確保しており、それぞれ工事費に充てる。
高区送水場は、沼田浄水場(下久屋町915)から東へ約2kmの地点にある高架水槽が設置してある施設。水槽の容量は250立方mとなっている。既設のポンプが耐用年数を超えている状況。給水対象地区は横塚地区、久屋原地区、下久屋地区の一部となっており、近年宅地化が進み、水道使用量が増えていることも課題で、不足した水量分の高区送水場への水量増加が必要となった。
加えて、新規に整備する沼田横塚産業団地に企業が進出することでさらなる水量使用量増加が見込まれることから、老朽化への対応に合わせて能力の高いポンプに更新することとなった。
ポンプ更新工事は、予備ポンプの1基も含めて3基を更新する。形式は片吸込多段渦巻ポンプで同形式とし、揚程は既存の100mから120mに増加する。吐水量は1立方m/分から1・5立方m/分に上げる。発注は、工種として水道施設工事を予定しており、工期は納期が予測できない側面もあるが約10カ月を見込んでいる。
電気設備工事は、送水ポンプの更新に伴って制御盤を改良するもの。複数の部品関係を対象に改良を行う。工期は約10カ月を見込んでいる。
下久屋地内で行う送水管の補強工事は、ポンプ性能の向上に伴って水圧が増加し、管路への負担がかかることから計画した。送水場から沼田浄水場までの約2kmの間で、主に下流側の8カ所を対象に補強工事を実施する。鋳鉄製の離脱防止金具をメインに使用し、施工する計画となっている。
当初は、送水管の布設替えによる対応を計画していたが、諸条件を調べ直した上で検討した結果、補強工事で水圧の増加対策をすることとなった。工事は8カ所を一括で発注する。工期は約5カ月を見込んでいる。
今回の発注で高区送水場の施設改修事業は完了となる見通し。
基本設計は2023年度、詳細設計は24年度にNJS(東京都港区)がそれぞれ担当しまとめた。