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秋田建設工業新聞社
2025/04/11

【秋田】秋田市の楢山コミセンを平屋建てに改築へ/ワークショップ最終案まとまる

 秋田市生活総務課が検討している楢山地区コミュニティセンターの整備に関し、利用者や地域住民により全4回行われたワークショップの最終案がまとまった。改修計画検討支援業務をコードアーキテクツ・草階設計JVが担当。既存施設は平屋一部2階建てだが、改築して平屋建てにする方針。延べ床面積は約1,000uで、このうち体育館部分は約400u。南側隣接にある保育園、北側に隣接する楢山緑地にも通り抜け、連携できる施設を目指す。

 楢山地区コミュニティセンターは、旧秋田市立秋田南中学校(昭和36年建設)を改修して同52年に開館、同61年に体育館を増築(S1F389.76u)した。平成16年には隣接する旧働く婦人の家を改修(RC2F一部S1F869u)して会議室、図書コーナー、いこいルームの機能を加えた後、体育館を除く旧コミュニティセンターを解体し、和室・調理室等を増築(S1F389.08u)。屋外施設は駐車場、駐輪場、テニスコート1面で構成されている。敷地面積は4,509.92u。

 ワークショップでは、広い敷地を生かし平屋建てとする案を最終案とした。平屋建てにすることでエレベーターや階段が不要となり、初期費用やメンテナンス費用の低減も期待できる。

 西面、北面、東面に逆コの字の形で縁側テラスを設置し、上部に庇を設置。東側(駐車場側)に可動間仕切りの洋室や事務室、南側(保育園側)に防球ネット付きの体育館、北側(楢山緑地側)に2室続き間の和室、洋室、調理室などを設ける。可動間仕切りの洋室は2室でも1室でも利用が可能で、外のテラス側にも内側の体育館側にも開き柔軟性のある空間とする。

 建物の西側には車両が出入りできない芝生広場を設け、子どもの遊び場としても活用。建物東側、現在の敷地出入り口にある駐車場部分は「舗装広場」として整備し、南側に駐車場を隣接させることで、車両と歩行者の動線を分離して安全を確保する。駐車場は台数を増やし、車路も設ける。舗装広場は屋外活動やキッチンカーのスペースとする。

 また、建物内の入口付近には図書ラウンジを設置。北側の楢山緑地にも開かれた空間として休憩などに使用するほか、子どもの読み聞かせや中高生の自習にも利用し、多世代の交流を促す。廊下は東側の舗装広場と西側の芝生広場をつなぎ、椅子やテーブルを置くなど、単なる通り抜け空間ではなくオープンスペースとして憩える空間を目指す。

 市によると、設計等への着手時期は現時点で未定としており、外部委託の有無も含め今後、検討する。

提供:秋田建設工業新聞社