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建設経済新聞社
2025/04/14

【京都】京都駅前再生へ有識者会議で検討 ビジネス・交流の新拠点に

 京都市は、京都駅前の再生に係る有識者会議を設置、第1回会議を4月17日に開催する。
 市は新京都戦略において、〈京都駅周辺を新たなビジネス・交流の創造拠点へ。オフィス・商業施設の供給促進、市有地の有効活用により都市機能を集積〉を掲げ、その実現を目指している。
 有識者会議の設置期間は、令和7年4月から8年3月まで。京都駅前エリアの目指すべき将来像やその実現に向けた方策について、専門的な見地から検討。初会合では京都駅前の現状や課題、ポテンシャルについて議論する。
 京都駅前を巡っては、駅北において、日本郵便梶i東京都千代田区)と京都駅ビル開発梶i京都市下京区)が、日本郵便と西日本旅客鉄道梶iJR西日本)の所有する京都駅北側の敷地(京都中央郵便局、京都駅ビル西第2駐車場)を一体的に開発する計画「京都プロジェクト(仮称)」を進めている。
 京都中央郵便局など既存施設を解体し跡地に複合施設1棟を建設する計画で、当初計画ではS造・SRC造地下4階地上14階建、延約11万9000uを予定。
 主要用途は事務所、ホテル、商業、駐車場、バスターミナル。複合施設にはバスターミナルを一部移設するほか、駅前広場の拡張空間として開放的な憩いの場となる三層吹き抜けのアトリウムを配置、京都駅ビルと上空連絡通路で接続、京都駅前地下街ポルタとは地下空間で接続し、多様な都市機能の高度集積を図り、京都駅前の新たなシンボルを目指す。
 一方、駅南においては市有地の有効活用に向けた取り組みが進む。
 南区東九条東岩本町15−3の敷地面積1486・97u及び南区東九条東岩本町19−1他の敷地5093・67uの市有地については、京都駅東南部エリアプロジェクト有限責任事業組合(代表・チームラボ梶jを契約候補事業者に選定。(仮称)チームラボミュージアム京都新築工事が大成建設関西支店(大阪市中央区)の設計・施工で進められ、今秋のオープンを見込む。
 市有地の有効活用では、令和7年に入り、2件で契約候補事業者が決定した。
 下京区西之町36−7他の敷地3256・9uの崇仁市営住宅8棟跡地は、ジェイアール東海関西開発梶i京都市南区)を代表事業者、日本電気硝子梶i滋賀県大津市)、東海旅客鉄道梶iJR東海。愛知県名古屋市中村区)を共同申込者とする計3者から成る事業者に決定した。
 「(仮称)京都駅東部複合型拠点整備PJ」によると、JR東海グループによる商業開発と大津市に本社を置く日本電気硝子の本社機能移転を行う。事業コンセプトとしては、都市計画提案制度を活用した地上8階、高さ約45mのビル施設の中に、商業施設とオフィスが入居する複合型拠点を整備。まちの発展と成長を加速させるべく、「賑わい」や「クリエイティブなビジネス拠点」など、新たな価値を創造する。
 JR京都駅八条口から約900m、京阪・JR東福寺駅から約400mに位置する南区東九条南河原町13−1の地積1572・60uの京都駅東南部エリアにおける市有地は、泣Jイカイキキ(代表取締役村上隆氏、東京都港区)に決定した。
 現代芸術家の村上隆氏のアート作品の制作を行うためのスタジオ『カイカイキキ京都スタジオ』として、S造3階建(高さ19m)、延2723・17u(建築面積1293・84u)の建物が建設される予定。