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建通新聞社(神奈川)
2025/04/14

【神奈川】横浜市 新たな大型図書館の基本構想を委託

 横浜市教育委員会は、新たな大型図書館の整備に向けた基本構想の策定に着手する。支援業務を日本総合研究所(東京都品川区)に委託。公募型プロポーザル方式で特定し、4292万2000円で契約を結んだ。新館に必要な機能をまとめるとともに、建設地や事業手法を比較検討した成果を反映して2025年度末の構想策定を目指す。
 各区に1館ずつある市立図書館はいずれも老朽化が進んでおり、蔵書保管機能を担う中央図書館の書庫収容量がひっ迫しているなどの課題を抱えている。
 これらの課題解決や時代のニーズに合ったサービスの提供につなげるため、既存の市立図書館を再整備するとともに、大型図書館を新設することにした。
 24年12月にまとめた「市立図書館再整備の方向性」によると、新しい大型図書館の規模は延べ床面積1万〜2万平方b程度を想定。中央図書館の機能を補完する施設として、蔵書を拡充するだけでなく、市内の各図書館や取り次ぎ拠点に図書を集荷・配送するための物流スペースも整備したい考え。
 電子書籍の拡充に加え、自動貸出機をはじめとしたデジタル技術も導入して、利用者サービスと管理運営の両方を効率化できるようにする。
 建設地については基本構想を検討する中で絞り込む予定。市内からのアクセス性と物流拠点としての適性が高い複数の敷地を比較する。並行して、必要な諸室とその規模、提供するサービス内容、空間デザインのコンセプトなどを決定。適当な事業手法と概算事業費について精査する。
 25年度後半に原案を公表して市民意見を募集する予定。その内容を踏まえ、3月をめどに基本構想を策定する。
 市立図書館の再整備を巡ってはこの他にも、港北図書館の再整備に向けた検討の支援業務を山手総合計画研究所(横浜市中区)に委託したばかり。リノベーションや建て替えを含めた整備・事業手法を比較検討しており、26年3月末を期限に成果を得る予定となっている。

提供:建通新聞社