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建通新聞社(神奈川)
2025/04/11

【神奈川】京浜河川事務所 西湘海岸突堤3基目整備へ

 国土交通省京浜河川事務所は、2028年度から29年度にかけて西湘海岸の岩盤型潜水突堤の3基目を整備する予定だ。25年度から進入路や工事用通路などの工事を行い、本体工事に備える。突堤の1基目は23年度末に完成、2基目は若築建設(東京都目黒区)を施工者に決めており、26年12月までの完成を目指す。順調に工事が進めば、38年度までに全6基が完成する見通しだ。
 西湘海岸では長期的な砂浜の浸食が続く。07年には台風9号の高波で砂浜が失われ、海沿いの西湘バイパスの護岸が崩落して通行止めになるなどの被害が発生した。「西湘海岸保全施設整備事業」では▽岩盤型潜水突堤6基の整備と海岸に砂を投入する「砂れき養浜」を組み合わせた「岩盤型SeiSYo工法」▽洗掘防護施設の整備▽沿岸漂砂礫流失抑制施設の整備―の三つの事業で砂浜を再生する。
 岩盤型潜水突堤は台風の被害があった二宮漁港(二宮町)から葛川河口付近(大磯町)にかけて600b間隔で6基整備する。1期目の第4突堤は大林組の施工で23度末までに完成、2基目の第5突堤は若築建設が4月1日から26年12月25日までの工期で整備する。3基目の第2突堤については、西湘バイパスからの進入路や工事用通路などを25年度から順次整備。本体工事は28年度から29年度を予定する。設計はパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が担当した。
 西湘海岸の森戸川付近(小田原市)では海の地形が谷のようになっている海底谷に土砂が流れ込んでいる可能性があることから、流失抑制施設を約1`にわたり整備する。沿岸漂砂礫のメカニズム検討や実施設計の委託者を決める公募型プロポーザルを第1四半期までに公示する予定だ。
 岩盤型潜水突堤は38年度までに全6基が完成するスケジュールを想定。完成した潜水突堤はモニタリングを行い、整備効果を検証していく。

提供:建通新聞社