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建通新聞社(神奈川)
2025/04/21

【神奈川】県企業庁 一部工事で概略発注方式を試行

 神奈川県企業庁は、工事の積算業務を簡略化することを目的に、電気・機械のケーブル工事で概略発注方式を試行する。発注者は工事費に占める金額が小さいケーブルなどの敷設や撤去に関わる項目を直接工事費の「概略発注工」として集約し、機器費に一定の比率(%)を乗じて積算する。試行の対象工事は発注者が指定する。
 概略発注方式は、予定価格に占める金額が小さい工種の直接工事費について、主要な工種の金額に対する割合を乗じて積算する方法。図面と数量の不整合などのミスを防止し、受発注者の業務を効率化するため、全国の自治体で導入が進んでいる。
 県企業庁では電気・機械工事の一部を試行工事に指定し、直接工事費のうちケーブル工事に関連する費用の積算に同方式を適用する。敷設や撤去に関わる材料費、雑材料費、労務費、輸送費など全ての項目を「概略発注工」にまとめ、工事費に占める金額が大きい「機器費」に一定の比率を乗じて計上する。使用する比率は類似工事を基に決める。
 受注者は契約後に概略発注工の部分について図面数量表などを作成し、発注者はその図面数量表を基に従来通りの積み上げ積算を行う。図面数量表などの作成費は、別途共通仮設費に計上する。
 2025年度から試行を開始。工事名には「概略発注方式」と明記する。過去に類似工事があり、同方式の効果が見込まれる工事から対象案件を抽出する予定だ。

提供:建通新聞社