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秋田建設工業新聞社
2025/04/23

【秋田】藤里館と八幡平ビジターセンターの展示改修/藤里館の工事を5月めどに公告

 東北地方環境事務所は、インバウンド需要に対応するため、白神山地世界遺産センター藤里館と八幡平ビジターセンターの展示を改修する。藤里館は昨年度に基本・実施設計を委託、工事費に約3億円を見込んでおり、5月または6月に建築一式で公告する。八幡平ビジターセンターは、基本・実施設計(後生掛博物展示施設展示改修設計)を今月10日に開札、日本工営都市空間が落札した。8年度の着工を見込んでおり、工事費は約2億円としている。

 事業は、新型コロナウイルス感染症の位置付けが2類相当から5類になり、訪日外国人が増加していることに対応するもの。今後も増加が予想されるインバウンド需要に備えるため、ICTの活用やデジタル展示の導入などにより、分かりやすい展示に改修する。

 藤里館(藤里町藤琴里栗63)は白神山地の南麓に位置し、鉄筋コンクリート造一部木造(屋根)の平屋建て、床面積719.01uの施設。白神山地は、本県北西部と青森県南西部にまたがる約130,000haと広大な山地帯の総称で、世界最大級の原生的なブナ林がある約17,000haのエリアが全国初の世界自然遺産として登録された。施設では白神山地に生息する動植物の資料を展示・紹介しているほか、図書コーナー、DVD鑑賞スペースが設けられている。

 八幡平ビジターセンター(鹿角市八幡平大沼2)は、十和田八幡平国立公園内にあり、八幡平の自然をジオラマや映像で学ぶことができる施設。大沼遊歩道の入口に位置しているため、スタッフによる自然観察の無料ガイドも実施している。施設は鉄筋コンクリート造2階建て、延べ床面積801.61u規模。

 両施設とも、グラフィックパネルなどの情報提供機能や学習機能について、機能の向上を図ることが可能な既存展示物は再利用や更新を行い、その他の展示物は撤去する。

 八幡平ビジターセンターの基本・実施設計では、ジオラマ展示、ハンズオン展示などの導入や、展示物の導入を前提とした最新デジタル映像機器の導入を検討。同地域の自然や文化の魅力に関する解説や、ツアー案内といった機能も盛り込んだ改修を目指す。

提供:秋田建設工業新聞社