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建通新聞社(神奈川)
2025/04/23

【神奈川】企業団 綾瀬本郷間送水管整備を27年度から

 神奈川県内広域水道企業団は、綾瀬浄水場と本郷給水地点をつなぐ送水管を2027年度から4カ年程度かけて新設する予定だ。将来的な伊勢原浄水場系統の送水管の更新などを見据えて、延長約2000bの送水管をシールド工法で整備する。詳細設計はサンコーコンサルタント(東京都江東区)が26年10月末までにまとめる。
 県営水道へ給水している本郷給水地点は、伊勢原浄水場から小野給水地点、有馬給水地点を経由して水が送られる。綾瀬浄水場から本郷給水地点の間に送水管を整備することで、有馬―本郷間の送水を止め、送水管を更新することができる。綾瀬浄水場の水を有馬給水拠点まで送ることができれば、小野―有馬間の送水管の更新も可能になり、将来的には二つの浄水場間の相互融通も実現する。
 新設する送水管の延長は約2000b、口径は1350_。管種はダクタイル鋳鉄管または銅管のいずれかを想定する。一部市道の下部を通る区間もあるが、おおむね横須賀市の水道管の下部にシールド工法で送水管を整備する。綾瀬浄水場内に発進立坑、本郷給水地点に中間立抗を設けるとともに、伊勢原浄水場からの既設の送水管につなぐ区間を経て到達立抗を置く。
 始点は綾瀬市吉岡887の綾瀬浄水場、終点は海老名市杉久保南5ノ4付近。
 綾瀬―本郷間の送水管が完成した後は、綾瀬浄水場から本郷給水地点に水を送ることになる。これに伴い、綾瀬浄水場には新たな送水ポンプを整備する。基本・詳細設計はNJS(東京都港区)が27年3月までにまとめる。新設するポンプの計画送水量は1日当たり11万立方b、1時間当たり平均4627立方b。既設の横須賀系、大和系、上今泉系ポンプを置いている送水ポンプ所の建屋の中に「本郷系送水ポンプ」を設ける。
 本郷給水地点では県営水道への給水に必要な既設設備の改造も検討する。新たな流量計室を整備するとともに、制御室は既設の建屋を残しながら設備を取り替える。工事は綾瀬―本郷間の送水管と同様に27年度から30年度を予定しており、綾瀬浄水場と本郷給水地点で分割して発注する可能性もある。


提供:建通新聞社