曙建設(長岡市干場2丁目17番9号 佐藤勝敏代表取締役社長)は17日、「大河津分水路低水路掘削その10工事」の現場で、コベルコ建機(東京都品川区)と長距離遠隔操作の実現に向けた共同検証を行った。
両社は2024年7月に「塩殿遊水地整備その4工事」現場で、コベルコ建機が開発した重機の遠隔操作システム「K―DIVE」を活用して近距離(約200メートル)で無人遠隔操作バックホウによる掘削・法面整形の実証実験を実施。今回はi−Construction2・0に向けた遠隔施工への適応性を検証し、長距離遠隔操作による省人化や安全確保、働き方改革への実現を目指す。発注者の北陸地方整備局および信濃川河川事務所のほか、廣瀬、建設マネジメント北陸東、アル(長岡市)の関係者ら約60人が見学に訪れた。
この日は、燕市五千石地先の現場事務所にK−DIVEコックピットを設置し、直線距離で約3・3キロ離れた現場(燕市真木山地先)の遠隔重機を稼働させ、Starlink衛星インターネットサービスを活用し、無人遠隔操作バックホウの長距離操作による施工実現化に向けて検証した。
曙建設は、Starlink衛星インターネットサービスとキャリア回線を用いた通信環境による遠隔施工の可能性や運用性などを検証し課題抽出、コベルコ建機はStarlink衛星インターネットサービスとキャリア回線を用いたK−DIVE遠隔操作の技術検証に向けた技術的課題および運用上の課題抽出に取り組んだ。
曙建設の吉原靖広常務取締役は「施工履歴を集約し出来形管理のヒートマップまで作成出来たのはi−Construction2・0への第一歩が踏み出せたと思う。AIを活用したダンプトラックの誘導システムと融合させ、さらなる労働環境改善と生産性向上を目指していきたい」と先を見据えた。