由利本荘市企業局鳥海・矢島上下水道事務所は、鳥海ダム建設に伴い水没する百宅浄水場と上直根配水池(上直根第1、第2、第4)の移設に関し、水道管の新設も含めた実施設計、用地測量、路線測量、地質調査を1件で5月19日に開札する。新百宅浄水場、新上直根配水池、700mの導水管、1,985mの送水管、3,540mの配水管などについて設計をまとめる。履行期限は9年3月12日で、9年度から着工し、鳥海ダムの湛水試験を行う13年度までの完了を目指す。
既存の百宅浄水場と上直根配水池は、中直根地区と旧百宅地区を中心に水道供給を行ってきたが、旧百宅はダム建設地となったため、現在は中直根地区や伏見地区などに給水している。いずれの施設もダム完成後に水没するため移設し、既存の市道百宅線と、国が整備を進めている付替市道百宅線に水道管(導・送・配水管)を新設する。既設の水道管は市道杉峠線下に布設され45年が経過。除雪を実施しない区間にあり冬期の補修などにも対応できないため廃止する。
新百宅浄水場は鳥海ダム右岸側のダム湖畔に新設する。紫外線照射装置(538㎥/日)で処理し、浄水池、送水ポンプ、場内配管、管理本館、薬注施設、中央監視装置、自家発電施設などで構成。新上直根配水池は既存の市道百宅線沿いにRC配水池(450㎥)、場内配管、計量室などを整備する。
新設する水道管は、既設の百宅水源地から新百宅浄水場までの導水管が700m(うち市発注L250m)、新百宅浄水場から新上直根配水池までの送水管が1,985m(L1,345m・φ150、L640m・φ100)、配水管が3,540m(φ150)と橋梁添架管20m。なお、導水管のうち450mについては、国が整備を進めている付替市道百宅線に橋梁添架管として布設するため、東北地方整備局から発注される予定。
このほか今回の設計では、既存の水源地から付替市道百宅線方面に続く延長450mの管理用道路新設についてもまとめる。
提供:秋田建設工業新聞社