深谷市では、同市岡地内のJR岡部駅の駅舎を橋上化する構想が浮上している。駅舎が線路北側に配置されており、南側のロータリー広場から直接、駅に出入りできない不便さがあるためだという。同市はJR東日本などと協議を開始しており、2025年度には、利用者らにアンケートを実施して、望まれる橋上化の在り方などを調査していく方針だ。
岡部駅は、同市内に2カ所あるJR駅の一つ。中心街にある深谷駅に次ぐ規模で、1日当たり約2000人の利用者がいるという。
1階建て駅舎は線路北側に配置。乗換跨線橋が、上下線の線路それぞれに計2つあるホームをつないでいる。
駐車場などがある北側に駅舎の玄関口がある一方で、南側からは、駅舎東側に隣接する自由通路を通って北側に回ってから、駅舎に出入りする必要がある。
駅舎の橋上化構想では、線路自体は手を付けずに、上下線の線路をまたぐような形状の駅舎を新設。改札を橋上部の2階に設け、北側と南側のどちらからも出入り可能にする想定だ。
同市がJRに提案する形で、岡部駅橋上化を21年度に同市で事業化した。以来、同市とJR側とは協議を継続してきた。
駅舎の橋上化は、近隣の他自治体などでは10〜20年スパンで整備されていくケースが多いという。
同市では25年度当初予算に調査費など448万円を盛り込んだ。駅北側には住宅地、南側には農地が中心的に広がっており、周辺利用者らへのアンケートを実施する費用のほか、JRとの協議費などが含まれているという。
同市都市計画課は「地道にアンケートを実施しながら、今後、橋上化の整備に向けたスケジュール感を明確化していきたい」としている。
提供:埼玉建設新聞