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建通新聞社(神奈川)
2025/04/30

【神奈川】県 県土整備局24年度ICT同意は68件

 神奈川県県土整備局が2024年度に発注した工事のうち、ICT活用の同意を得たのは対象工事143件中68件(3月末時点)だった。最も多かった工種は「土工1000立方b以上」の34件で、24年度から適用を始めた「土工1000立方b未満」は2件、「小規模土工」は0件だった。全体の同意件数は23年度と比較して20件増えており、技術管理課の担当者は「県土整備局の技術職員への研修、事業者に向けた体験会などの成果が表れている」と話す。
 県土整備局が24年度に発注した工事のうち、ICT活用工事の対象としたのは143件。受注者から同意が得られたのは▽土工1000立方b以上=34件▽土工1000立方b未満=2件▽小規模土工=0件▽舗装工=1件▽舗装修繕工=10件▽法面工=21件―の計68件だった。
 ICT活用工事では、土工1000立方b以上と1000立方b未満、舗装工、舗装修繕工は「3次元起工測量」「3次元設計データ作成」「ICT建設機械による施工」「3次元出来形管理などの施工管理」「3次元データの納品」の5段階で技術の活用を求める。法面工は「ICT建設機械による施工」、小規模土工は「3次元出来形管理などの施工管理」を除く4段階としている。
 また、土工1000立方b以上と1000立方b未満は「3次元設計データ作成」「3次元出来形管理などの施工管理」「3次元データの納品」の3段階のみに絞る「入門型」を選択できる。入門型は24年度から適用しており、土工1000立方b以上の同意件数34件のうち6件だった。
 発注件数は23年度と比較して60件、同意件数は20件増えた。23年度は土工1000立方b以上が21件、舗装が0件、舗装修繕工が2件、法面工が25件の計48件だった。
 受注者からのアンケートは同意、不同意に限らず協力を求めている。ICTの実務としての難しさやコスト面の負担などを懸念する声もあるが「工期が短縮できた」「人員削減につながった」などメリットを実感している事業者もいた。
 ICT施工の五つの段階のうち、特にノウハウを必要とする3次元設計データの作成は外部委託するケースも多いとされるため「はじめの一歩現場体験会」の内容に組み込むなどして事業者を後押ししている。同局は今後もアンケートの回答など事業者の意見を踏まえて、実務に役立てられるような体験会の内容を検討していく。

提供:建通新聞社