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建通新聞社(神奈川)
2025/05/07

【神奈川】横浜市 ポンプ型遊水地で包括管理検討

 横浜市下水道河川局は、市内4カ所にあるポンプ排水型の遊水地について、民間活力を導入した包括的な維持管理が可能か検討する。供用開始から20年が経過している施設もあり、日常的な点検や運転管理などを民間に任せることで、治水安全度の向上や財政・業務負担の軽減を図る狙い。2025年度から事業内容や手法の精査を始め、導入を決めれば27年度に事業者を公募するスケジュールを想定している。
 遊水地には自然排水型とポンプ排水型がある。ポンプ排水型遊水地は、市街化が進んだ地域などで地下に貯留した水をポンプで排水する施設。大規模なコンクリート構造物の他、ポンプ排水設備や制御設備、遠方監視設備、消防用設備といった多くの付帯設備で構成する。
 市内には現在、▽今井川地下調節池(貯留量17万8000立方b、04年度供用開始)▽鳥山川遊水地(4万4000立方b、04年度)▽宇田川遊水地(6万5000立方b、08年度)▽舞岡川遊水地(5万5200立方b、14年度)―の4施設がある。
 この4施設について、包括的な維持管理をPPP手法の導入を含めて検討する。
 日常的な点検や運転管理を実施するとともに、分電盤の部品交換やポンプ設備のオーバーホールといった工事を含めた維持管理を任せたい考え。民間のノウハウを活用して治水安全度を確保することに加え、更新費用の平準化を含めた財政面や維持管理運営に関する業務に関して負担軽減を図る。
 25〜26年度にかけて事業内容・手法や事業費などを精査する。導入を決めた場合は27年度に公募手続きを開始して、28年度に事業者を選ぶ流れとなる。

提供:建通新聞社