日本工業経済新聞社(群馬)
2025/05/07
【群馬】auリニューアブルエナジーが東吾妻町で太陽光発電所設置
【東吾妻】再生可能エネルギーの開発を行うauリニューアブルエナジー(東京都千代田区、鈴木吾朗代表取締役社長)が計画している(仮称)auRE群馬県吾妻郡東吾妻町太陽光発電所G1の設置事業で、2027年度をめどに工事についての事業者選定を行う意向を示した。施行区域は約96haを想定。また、地域創生に期するよう、地元業者の活用に意欲を示している。現在、許認可手続きと並行し、京セラコミュニケーションシステム(京都府京都市)が設計を行っているところ。
計画しているのは、県畜産試験場吾妻肉牛繁殖センター(東吾妻町厚田烏帽子1986−4、1986−496ほか)の跡地を活用した太陽光発電所の設置事業。着工は27年7月を予定しており、施行区域面積は約95・9haで計画。発電所規模はモジュール容量2万9900kW、系統連系容量は2万kWを予定している。
計画地は県有地のほか、一部民地も含まれている。これまでに地権者や地元住民を対象とした説明会も実施済みとなっている。
土地利用計画では、施行区域面積約95・9haのうち、太陽光パネルは約18・3haに設置し、約71・8haは緑地や残置森林などとする予定。ほかに◇調整池=約2・1ha◇道路=約2・4ha◇変電施設用地=約0・3ha◇その他(蓄電池設置など)=約1ha−を計画。放牧用地として利用されていた人口改変地を有効活用し、基本的には現況地形を生かしたパネル設置を行うものとして、切土盛土は発生しない計画となっている。一部掘削により発生する土砂は計画地内で利用する方針としている。
現時点での施工計画として、27年に仮設工事に着手、工事用の電源、仮設建物の設置、杭・架台・モジュール設置工事などを実施する。同時期に伐開や植林工事を行い、その後造成や道路工事、排水路・調整池工事に着手、28年から杭・架台・モジュール設置工事と電気・配管工事を行い、29年から変電設備の設置工事を行う。変電施設は計画地内に13カ所程度設置する計画となっている。
また、既設の送電網に送電するための自営線については、隣接する既設道路などへの地下埋設または架空を想定。今後、関係機関との協議を進め決定する。工事期間は27年7月から29年3月までとなる。
auリニューアブルエナジーは、県による「県有財産への太陽光発電設備等導入事業」で公募型プロポーザルにより事業者として決定している。このほかにも遊休している県有地での太陽光発電施設や、県立高校の屋上への太陽光パネルの設置事業を計画し、設備導入工事に向けて準備を進めている。