和光市は、2025〜34年度を計画期間とする「水道ビジョン」で今後10年間の水道施設維持管理方針を打ち出した。市内にある浄水場2施設の設備を計画的に更新するほか、老朽化がみられる4カ所の深井戸も対応を図る。同時に老朽管路の更新や耐震化を毎年度実施していく計画だ。
市内の浄水場は酒井・南の2施設が立地。それぞれ適切な維持管理を図り計画的に設備更新を進めていく。
酒井浄水場で計画期間内に対応が必要なのは、主に▽高圧受電盤▽監視制御設備▽計装設備▽自家発電装置――。それぞれ設計と工事を含めて3年程度を要する見込み。
高圧受電盤についてはすでに過年度から施工を進めているため、今後は監視制御装置更新を27〜29年度、計装設備は30〜32年度、自家発電装置については32〜34年度に設計・施工するイメージ。
南浄水場では、すでに実施している中央監視設備更新に加えて、ポンプ設備を26〜28年度に、計装設備など更新を29〜31年度に行う方針を示す。
竣工から約20年が経過してひび割れなどが発生している酒井第1・第2配水池の改修も必要。25〜26年度の2年間で、1池ずつひび割れ補修や構造物の内部・外部塗装改修に着手する。月内をめどに工事発注する見通しだ。
同工事の設計は東洋設計事務所埼玉出張所(さいたま市、電話048−687−6485)が担当している。工事費は当初予算で2カ年継続費3億6300万円(25年度=1億4630万円、26年度=2億1670万円)を設定した。
そのほか、末端監視局の監視装置を25〜26年度に更新する予定。
深井戸については、更新基準年数を踏まえると3号・5号・11号・12号の4カ所で老朽化対策が必要とみる。今後、1カ所ずつ調査・設計を進めて、結果に応じて必要であれば工事を実施する方針となる。
主要配水管を中心とする重要管路の更新・耐震化も計画的に実行する。現時点での管路耐震化率はおおむね30%で、今後10年間で45・7%まで引き上げることが目標となる。目標を達成した場合の更新延長は約1万9000m。
提供:埼玉建設新聞