日本工業経済新聞社(群馬)
2025/05/12
【群馬】25年度事業概要示す
県中部農業事務所渋川農村整備センター(澤下勲センター長)は、2025年度の事業概要を明らかにした。5地区6事業に24年度からの繰越分などを含め6億5716万3000円の事業費を確保した。渋川市の笠張地区での水利施設等保全高度化事業には、24年度の繰越分と補正予算も含めて2億5800万円を充て、区画整理5・6haの整備と道路および排水路工事を行う。
渋川市道大規模線と関越自動車道の間に位置する笠張地区は、県営赤城西麓土地改良事業の一環として19年度から笠張地区25・1haの整備に着手し、27年度の完成を目指し事業を進めている。25年度は区画整理の残り5・6haの整備と、24年度区画整理施工分の5・6haの道路整備と排水路整備および管路工事を行う。設計については藤和航測(前橋市)が担当している。
同地区では、主にコンニャクが栽培されているほか、ウドやネギなどの畑作が行われており、区画整理を行うことで生産性の向上などを図る。
このほかの事業は次の通り。
【相馬原地区】
榛東村ほかの相馬原地区の障害防止対策事業に24年度の繰越分を含めて2億3219万8000円を確保し、水路補修を行う。
榛名山麓南東斜面に広がる相馬原地区では、相馬原演習場に係わる用水補償工事を1955年から行っており、第1次計画から第3次計画までは主に既存ため池に係る用水対策を行い、第4次計画では貯水池の新設などを行ってきた。2005年からは第5次計画としてそれらの施設の老朽化に伴う改修工事を行っている。
25年度は水路の補修を合計延長500mで計画している。補修を行うのは、堂の入沢水路、榛名幹線水路、松屋堰導水路、山子田排水路。それぞれ、水路改修と埋設管改修、旧管撤去を予定している。設計は、堂の入沢水路は黒岩測量設計事務所(前橋市)、榛名幹線水路は内外エンジニアリング(京都府京都市)、松屋堰導水路はオウギ工設(前橋市)、山子田排水路は藤和航測(前橋市)が担当した。
【滝ノ沢地区】
吉岡町の滝ノ沢地区では24年度の繰越分と補正予算も含めて9402万6000円を計上し、農村地域防災減災事業として農業用管路の更新を行う。
主要地方道前橋伊香保線の北側に位置し、東西に広がる同地区での整備は、明治用水の第1および第2、第3調整池を利用した農業用水の管路が対象。区域内にはφ250o〜φ450oの石綿セメント管が布設されており、φ250o〜φ450oの硬質ポリ塩化ビニル管に布設替えを行う。全体計画は延長2500m、総事業費は3億4800万円を見込む。事業完了は26年度を目指している。
25年度は、工区東側で農業用管路の更新を予定している。24年度施工箇所の延伸箇所の延長300mを対象に硬質ポリ塩化ビニル管を使用し、布設を行う。設計は黒岩測量設計事務所(前橋市)がまとめた。