静岡県は、長泉町にある旧ヴァンジ彫刻庭園美術館を活用するため、トライアル・サウンディングを実施する。同施設を利用して事業を行うことを希望する民間事業者に一定期間、実際に施設を利用してもらうことで、施設の効果的な利活用の方法を探る。9月30日まで募集を行う。実施期間は10月31日まで。
事業者にとっては、収益性や事業効果、実際の施設の使い勝手が確認でき、必要な設備と投資額が想定できる利点がある。県にとっても、事業者との対話で施設の需要を把握して、幅広い検討ができ、今後の実施方針策定に向けた事業性、収益可能性などを具体的に確認することが可能で、事業者選定時の条件などへ反映させることができる。11月に事業者からのフィードバック内容を取りまとめる。
同施設の所在地は長泉町東野347ノ1で、敷地面積は約2・4f。対象施設は旧展示棟(地下1階地上1階中2階建て延べ1733平方b、元々の用途は彫刻作品展示)、旧ガーデナーズカフェ(平屋38平方b、喫茶)、旧ガーデンレストラン(地下1階地上1階建て492平方b、レストラン)、旧カジュアルダイニング(平屋163平方b、カジュアルダイニング)、旧ギャラリーショップ棟(地上2階建て延べ471平方b、花屋、本屋、ブティック)、上部庭園・下部庭園(上部約3000平方b、下部約6000平方b。彫刻作品展示、クレマチス・バラ観覧ワークショップ、写真撮影など)。
トライアル・サウンディングでの施設利用を希望する場合の要件は、民間企業や特定非営利活動法人などの法人、任意団体または個人で、単独、グループのどちらでも申請可能。利用内容が、「アートを楽しむ」、「多様な文化に触れる」、「癒やす・養う」、「つながる・発信する」に関連する内容か、施設の新たな可能性を発掘しうると認められる内容であることなどが求められる。
状況把握のため、トライアル・サウンディング実施中にモニタリングやヒアリングを行う場合がある。
提供:建通新聞社