かほく市は、能登半島地震で液状化被害が深刻な大崎地区の対策に伴い実施する実証実験の工事について、今月下旬に公告(制限付き一般競争入札)する方向で調整している。「地下水位低下工法」は2工区に分けて、「地盤改良工法」は工区分けせずに発注、6月の入札を予定している。
大崎地区は液状化で地盤が横方向に大きくずれ動く「側方流動」が起き、約44ヘクタールで対策が必要とされている。実証実験は道路下に集水管を設置し宅地の水位を下げる「地下水位低下工法」と、砂などを圧入し地盤強度を高める「地盤改良工法」の2工法を実施する。工法ごとに県道松任宇ノ気線そばの地盤が異なる2カ所ずつで行う。
秋までに集水管設置などの工事を終える計画で、その後、地下水位の低下や井戸水への影響、地盤沈下の有無などを観測する。
市は実験に並行して住民合意も進め、2027年度の本格着工、30年度までの登記完了を目指している。
実証実験の実施設計はパシフィックコンサルタンツが担当した。
市の今年度当初予算には実証実験の経費として4億4165万円が配分されている。