公益財団法人・滋賀レイクスターズ(坂井信介理事長・大津市末広町2―3大登ビル2F)は、滋賀県に音楽、スポーツ、MICE(国際会議や展示会)の開催拠点となる新・アリーナを建設するための準備室を設置した。今後、1〜2年で候補地選定を含めた事業計画を策定し、運営会社を設置するなど次の段階に進む予定。
スローガンは「つくろう!滋賀の夢☆エンタメアリーナ」。目指すのは「民設民営」で、滋賀県最大規模の6000〜8000人収容。年間100日の興行、50〜60万人を動員することで地域活性化に貢献でき、自然に人が集まる街の中核施設「スマート・ベニュー(周辺のエリアマネジメントを含む複合的な機能を組み合わせたサステナブル交流施設)」としての役割が期待できるとしている。
滋賀県内では、競技用アリーナ(体育館)は整備済みだが、エンタメアリーナ(興行)の整備計画は無い。エンタメアリーナは集客を目的とした設計・設備・アクセスに特化。2000〜5000人を集客できるイベントは増えており、潜在的な需要は多くある。建設候補地は既に幾つか探しているが、あらゆる条件を排除せず幅広く検討していく考えで、アクセス環境や事業スキームの持続可能性などを重要視する。
資金面では「アリーナ基金」を集めることも計画中(寄付の税額控除も)。今回の「滋賀の夢☆エンタメアリーナ」建設が実現すれば、長期にわたり情報発信や交流の拠点として地元・滋賀に貢献できると、準備室では多くの賛同、支援や協力を呼び掛ける。
年間100イベントの内訳(見込み)は次の通り。
▽音楽(20〜40日)=イベントプロモーターと提携してコンサート需要を予測し、客席数を3〜4段階の可変式にして精度の高い計画を作成。単なる貸館ではなくイベントの積極誘致を図る。
▽スポーツ(30〜50日)=滋賀県内にはバスケットボールの滋賀レイクス、バレーボールの東レ・アローズがあるが、アリーナ建設は未だ構想段階のため、当面は公益財団法人独自の計画として進めていく。両クラブに大きなメリットがある絶対的な集客性・収益性が見込める計画とし、事業計画が固まった時点で、両クラブや関連自治体とも具体的に連携していく考え。
▽MICE(10〜20日)=展示会や会議、式典などを積極的に誘致するとともに、かつて長浜ドームで開催されていた「びわ湖環境ビジネスメッセ」のような地域発の独自イベントを企画できれば理想的。
提供:滋賀産業新聞