横浜市都市整備局は、横浜駅周辺地区で民間による再開発の機運が高まっている機会を捉えて基盤整備に取り組むため、基本計画の策定を始める。東口側の国道や、帷子川を横断する歩行者デッキなどについて、横浜中央郵便局がある「ステーションオアシス地区」の再開発に合わせて整備を目指す。官民連携で歩行者ネットワークの構築に取り組む方針だ。
横浜駅の周辺では、「エキサイトよこはま22」で示した将来像の実現に向けて行政と民間が連携してまちづくりに取り組んでいる。
このうち横浜中央郵便局の敷地を含めた周辺一帯の「ステーションオアシス地区」では、24年度に再開発準備組合が発足。高さ約231b・延べ床面積約21万5000平方bのビル建設を計画していることが環境影響評価手続きの中で明らかになった。28年度の着工、37年度の供用開始を目指している。
この計画や、西口側で相鉄グループが構想しているまちづくりなど民間の動きに合わせ、横浜市でも基盤整備に向けた検討を具体化する。
今回の基本計画では、東口側に新設する「帷子川横断デッキ」と「国道横断南デッキ」、「支線1号線」に加え、東西両方の駅前広場が対象となる。
具体的にみると、東口側では、駅の東西を横断できるルートとして西口側から線路をアンダーパスしてステーションオアシス地区へ直通し、地上のデッキレベルへ移動できる歩行者動線を再開発と連携して整備する計画がある。
これに併せ、同地区に面する帷子川を横断するデッキと、出島地区方面へ国道を横断する新しいデッキの整備を検討。みなとみらい21地区方面との回遊性を強化する。
また、出島地区とみなとみらい大橋(栄本町線)をつなぐ支線1号線の新設とともに、既存の東口駐車場と接続する地下駐車場の整備も計画。車の流れが分散されるだけでなく、横浜駅〜みなとみらい21地区間の歩行者ルートが増えることになる。
西口側についても、人を中心とした広場になるよう、周辺の民有地と連動して再編できないかそれぞれの地権者や交通事業者を含めて検討を進める。
基本計画の策定に向けては「令和7年度横浜駅周辺地区基盤整備検討業務委託」と題し、5月27日に開札する条件付き一般競争入札で委託先を決める。履行期限は26年2月27日まで。
提供:建通新聞社