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建通新聞社(神奈川)
2025/05/21

【神奈川】小田急 箱根ハイランドホテルを改修 27年度に開業へ

 【箱根】小田急グループは、「箱根ハイランドホテル」を5月7日に休館し、リニューアル工事の検討に着手した。老朽化した設備を更新するとともに、庭園や眺望を生かしたバリューアップを行う考えだ。2027年度のオープンを目指す。設計・施工者や着工時期は非公表としている。
 所在地は箱根町仙石原品の木940。戦前は三井財閥総帥の團琢磨氏の別荘があった敷地で面積は約5万平方bに及ぶ。庭園や森を眺めながら宿泊できることを売りにしている。
 建物は1977年に完成した本館と、2014年に完成した新館で構成する。本館の規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ6555平方b。ツインルームを中心に59室を備える、共用部には2カ所のレストランや大浴場などがある。
 新館の規模は鉄筋コンクリート造平屋1378平方b。1室当たり約50平方bの客室を雁行型に配置。露天風呂付き客室8室と、犬用のバスタブや足洗い場を備えた「ドッグフレンドリールーム」7室の計15室を設けている。
 バリューアップ改修の具体的な内容は非公表としているが、敷地にある庭園や箱根の自然の眺望を生かすとともに、余裕のある広さの客室を整備する考えだ。

2030年度までに2〜3件の新規開発も

 小田急グループは25〜30年度にホテル事業で360億円の投資を計画している。箱根エリアは新宿エリアと並び観光事業の核と考えており、積極的な開発を推進する方針だ。
 「箱根ハイランドホテル」の他にも、旧「小田急箱根レイクホテル」で全面リノベーションを実施している。1室当たりの部屋面積を約90平方bに拡大。屋外には旧ホテルの芝生庭園スペースを生かして約2200平方bのドッグランを整備するなど、愛犬家をターゲットとしたホテル「RETONA HAKONE(リトナハコネ)」を整備する。
 設計はto―ripple一級建築士事務所(東京都渋谷区)、施工はフジタ(東京都渋谷区)が担当。12月に開業する。
 既存施設のリニューアル以外でも、新規開発により30年度までに2〜3件の開業を見込む。露天風呂付き客室や愛犬家向けの客室といった付加価値がある施設を整備し、客室単価を上げる狙いだ。
 この他、新宿エリアにある「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」の客室リニューアル、他社が所有するホテルの運営受託、M&Aなどの事業を推進。30年度のホテル事業の営業利益を、24年度から2倍以上となる50億円に高める考え。

提供:建通新聞社