新座市は26日開会予定の6月定例会に、下水道管路の緊急調査費4490万円などを盛り込む補正予算案を提出する。八潮市で発生した道路陥没を受け、市内全域の大口径かつ古い管路を対象に調査を行うための費用。予算可決を経て、早期に業務委託する見通しだ。
2月に国土交通省が設置した「下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」で、下水道管路の全国特別重点調査を実施すべきとの提案がまとまっている。国土交通省が地方公共団体に出した要請を受けて、新座市が下水道管路の緊急調査を進める格好。国からの補助金を活用して補正予算に調査費を組み込んだ。
調査対象は管径2m以上、かつ94年度以前に設置された下水道管路。さらに▽八潮市の道路陥没現場と類似の構造・地盤条件の箇所▽管路の腐食しやすい箇所▽陥没履歴があり交通への影響が大きい箇所▽その他(沈砂池の堆積土砂が顕著に増加した処理場・ポンプ場につながる管路)――などは優先的に調査する。
調査実施場所を調整した後、予算の可決を経て調査業務を委託し、年度内には調査を終える見通し。調査結果を踏まえて早期に補修などを実施すべき場所の対応方針を検討する見込みだ。
予算が可決されれば、一般会計には2131万5000円を追加して累計総額が646億1376万9000円となる。下水道事業会計では今回の調査費4494万円を追加して、資本的支出の総額を21億9208万4000円とする見通し。
提供:埼玉建設新聞