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建通新聞社(神奈川)
2025/05/23

【神奈川】川崎市 新たなミュージアム準備へ 民活導入の可否は秋ごろ

 川崎市は、新たなミュージアムの整備に向けた管理運営計画を策定するため、第1回懇談会を5月21日に開催した。管理運営計画は2025年度内に策定する予定で、秋ごろに計画案を示す。また、同時期に民間活力導入の可否についても明らかにし、事業手法を定めたい考えだ。
 新たなミュージアムは、令和元年東日本台風によって被災した川崎市市民ミュージアムを生田緑地ばら苑(川崎市多摩区長尾2ノ8ノ1他)に移転・整備する計画。ばら苑や駐車場、ばら苑西口広場を合わせた面積は約3・5f。新たなミュージアムの他に、ばら苑(約1・2f)とオープンスペース、駐車場などを配置する。整備する位置や大きさなどは今後検討する。
 新たなミュージアムの施設規模は、延べ床面積約9500〜1万1500平方bを想定する。各施設は▽収蔵・保管スペース=2900〜3400平方b▽調査研究・デジタル化スペース=400〜500平方b▽修復スペース=200〜300平方b▽展示スペース=1800〜2200平方b▽活動スペース(多目的・イベントスペースなど)=600〜700平方b▽ユニバーサルスペース(カフェ・レストランなど)=1800〜2500平方b▽バックヤードスペース=1800〜1900平方b―を見込む。
 懇談会では、展示スペースの規模について、新たなミュージアムは博物館と美術館の両面的な意義を持つことから、「両方の展示機能としてスペースが足りないのではないか」という意見が挙がった。
 事業の実施手法については、民間活力導入の可能性を探る調査をPwCアドバイザリー(東京都千代田区)に委託。従来手法の他、PFI、DBO、指定管理者制度を比較検討している。
 市は現時点で民間活用手法の導入が望ましいとしている。仮にPFI(BTO)を採用した場合、26年度に事業者を募集し、27年度から基本・実施設計、29年度から工事に着手。最短で31年度の開館を見込んでいる。

提供:建通新聞社