能代市水道課は、水道未整備地区がある二ツ井地域(二ツ井・荷上場、天神、種梅、切石、外面地区)のうち、二ツ井・荷上場地区の上水道変更認可届出書の公告準備を進めている。同地区は水道事業を開始済みで、◇稗川原 ◇道上中坪 ◇荷上場字柳生―の3地区を新たな地区として追加。既設配水管を延伸する工事を8年度、舗装本復旧を9年度に計画している。簡易水道として整備する天神など4地区は8年度に実施設計を行い、9年度からの着工を目指す。
二ツ井地域では簡易水道7施設、小規模水道18施設、飲用水共同11施設を各水道組合が運営管理している。雪解け後に濁った水が出たり、渇水期の水位低下で給水量が減少したりと、給水条件が悪い地域が存在しているため、水道組合が市に上水道の整備を要望。市は4年度に実施した水道整備に関する意向調査を踏まえ、二ツ井・荷上場地区では加入意向の高い地区を既設配水管の延伸で上水道に繋げる方針とした。天神、種梅、切石、外面の4地区は、水道事業よりも財源的に有利な簡易水道事業で、各地区に水源地を設けて給水する。
4地区は、二ツ井地域簡易水道事業を創設し整備するため、事業認可申請書作成業務を公告中。6月3日に開札する。計画給水人口は天神467人、種梅550人、切石543人、外面80人となっている。
簡易水道の整備事業費は約43億円を想定。8年度に実施設計を行い、取水施設や配水池、ポンプ設備などから整備に着手する。配水管の布設はその後となるが、全体スケジュールは事業認可申請書作成の中で給水範囲、施設規模などを詰めて検討する。配水管は市道だけでなく、県道への布設も10km以上想定されており、着工にあたっては県との協議も必要になる。
今月14日には、二ツ井町水道組合連絡協議会総会後に開催された研修会で、市が水道組合に対し今後の事業スケジュールなどを説明。参加者からは簡易水道への切り替え時期や優先の有無について質問があがり、市はポンプの稼働にも費用がかかることから、可能な限り簡易水道への切り替えはまとめて行うとした。今後は、実施設計を踏まえて配水管の布設箇所を地域に示す方針。
提供/秋田建設工業新聞社