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鹿児島建設新聞
2025/05/26

【鹿児島】県、新総合体育館の基本設計/県内外の共同企業体か 

 県が計画しているスポーツ・コンベンションセンター(新総合体育館)は、設計費(委託費)に9億円(3月時点)を見込んでいることを明らかにしている。塩田康一知事は、6月4日に開会する第2回定例会に基本設計費等を計上することを表明。カクイックス交流センター(かごしま県民交流センター)以来の大型案件となるため、委託手法に注目が集まる。PFI方式の不調により従来型手法に変更したことで、これまで過去の実績から県内外の共同企業体による参加が想定される。

 これまでの大型案件をみると、県庁舎は佐藤総合計画・県建築設計監理事業協同組合JV、県民交流センターと農業開発総合センター(耕種研究・農大)は日建設計・県建築設計監理事業協同組合JV、同(畜産試験研究施設)は久米設計・県建築設計監理事業協同組合JV、新薩南病院は昭和設計・県建築設計監理事業協同組合JVが担当した。

 近年では、公募型プロポーザル方式で実施。鹿児島市南部地区特別支援学校は東条設計・ゲンプラン設計・設備共同プランJV、志布志高校校舎改築は衞藤中山設計、曽於地区特別支援学校(仮称)と佐大熊団地はアーキ・プラン、南薩地域振興局庁舎と伊佐・湧水特別支援学校(仮称)は東条設計、中央児童相談所一時保護所は武田建築事務所を選定した。

 一方、新総合体育館は、県初のPFI事業(BTО方式)で入札参加表明のあった二つの事業者グループが入札辞退届を提出。この結果、同事業の入札は不調となった。予定価格は312億9883万1000円(消費税含む)。

 その後、仕様の変更等を検討。事業費の推計を行い設計費は9億円、建設費等406億円など計488億円(3月時点)と試算した。整備スケジュールは6月議会に委託料を計上。設計者の選定を行い2029年度から建設を進め、32年度末の供用開始を見込む。

 建設地は、本港区エリアでドルフィンポート跡地(3万855u)。基本構想によると、景観・眺望に配慮して南側に寄せて、メインとサブのアリーナ等を一体的に配置。施設は4階建てで、高さは25〜30m程度を想定している。
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