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建通新聞社四国
2025/05/23

【香川】香川県 水産試験場の建替え27年度目指す

 香川県は、水産試験場の現地建て替え工事を早ければ2027年度に開始し、28年度の供用開始を目指す。本年度は基本設計、26年度は実施設計と既存施設の解体工事を進める。
 新築工事中は隣接する水産研究教育機構屋島庁舎に機能を移転する。同庁舎への移転に当たって、配管や電気などの設備を改修する。本年度中に改修に向け調査し、26年度に工事を行う。
 水産試験場の施設のうち、水産試験場本館、魚病検査棟、増養殖実験棟などを解体して建て替える。新たな施設の規模や構造は設計業務内で詰めるが、研究施設としての機能拡大を目的に配置する機能を決定する考え。また、飼育棟や水槽は現在の施設を継続して活用する。工事はこれらが稼働した状態で進めるため、騒音や振動への対応が見込まれる。
 解体する施設の規模は、水産試験場本館が鉄筋コンクリート造2階建て(一部平屋)延べ1326平方b、魚病検査棟が鉄筋コンクリート造2階建て延べ304平方b、増養殖実験棟が鉄骨ブロックスレート葺408平方b。
 新たな水産試験場では、主にノリなど海藻類の養殖や研究設備を強化する。アマモやガラモなど魚の餌となる植物の研究を実施し、漁場造成工事時に役立てる方針だ。
 海産物の冷凍技術も研究する。香川県内の海は季節ごとに水温の寒暖差が激しく、養殖した魚の出荷時期が限られている。特にハマチやマダイは冷凍した時に色や食感が悪くなることから、冷凍方法を確立させ、季節を問わず新鮮な状態で出荷できる環境を目指す。
 所在地は高松市屋島東町75ノ5。敷地面積は1万4048平方b。建て替えの基本計画は内部で作成した。

提供:建通新聞社